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元プロが率いる湖東リトルシニア(滋賀)が心がけるのは「明るい雰囲気」。この雰囲気で代表選手を続々輩出【後編】

2020.04.03

 チーム設立が2012年と歴史は浅いが、これまでに5人の海外派遣選手を送り出すなど、確かな育成力を誇っている湖東リトルシニア。昨年もエースの南琉人がMCYSA全米選手権の日本代表に選出されている。後編では、チームの雰囲気作りに心掛けていることなどに迫る。

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歴史は浅いが全国大会にも出場経験のある湖東リトルシニア(滋賀)私生活でも幅広い視野を持つ選手を育てたい【前編】

チーム最大の魅力は明るい雰囲気

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練習後の一枚

 そして湖東リトルシニアの最大の長所が「ここまでの仲が良い指導者はなかなかいない」と村西監督が胸を張る指導者同士の関係性だ。プライベートでも一緒にいる時間が多いようで、年齢問わずに冗談を言い合える環境にある。そうした雰囲気が選手たちにも伝染し、和やかな雰囲気で練習を行うことができている。

 保坂健斗主将率いる今年のチームは第49回関西連盟秋季大会で3位に入り、第15回タイガースカップとJA共済杯第26回日本リトルシニア全国選抜野球大会の出場権を獲得した。村西監督は今年のチームの特色についてこう語る。

「キャプテンを筆頭に凄く雰囲気が良いんですよ。味方のミスに対しても責めることなく、それをカバーしようとするチームなので、みんなが横並びの雰囲気の良いチームだと感じます。控え選手が出ている選手に対して雰囲気作りをしてくれているのが、今のチームのいい雰囲気を作ってくれていると感じます」

 心の中では試合に出られずに悔しい思いをしている選手がいるかもしれないが、それを表に出すことはない。二塁手のレギュラーである保坂は
「ベンチに戻ってくる時に出迎えてくれたり、良いプレーが出た人には『ナイスプレー』とか掛け声があって、チームがとてもまとまっている感じがします」とチームワークの良さを感じている。レギュラー、控え関係なくチーム一丸となって戦えるのが湖東リトルシニアの持ち味だ。

[page_break:キャプテンが語るタイガースカップへの意気込み]

キャプテンが語るタイガースカップへの意気込み

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湖東リトルシニアナイン

 4番を打つ保坂とともに中心選手として活躍するのが横田悟。投手と遊撃手をこなす万能プレーヤーで、昨年末の第9回AA台北国際野球大会の関西連盟代表に選出された。村西監督は彼について能力面はもちろん、内面についても高く評価している。

「周りの子よりも足が速かったり、肩が強いというのはありますが、タイガースカップの前でも『早く試合がしたい』と言っていて、相当野球が好きなんだろうなというのを感じる選手です。彼も雰囲気作りの一員でもあり、天狗になることなく、周りのみんなと声を出しています。外野でもランナーコーチでもどこをやらせてもやってくれると思いますね」

 関西を代表する選手でありながら驕ることなく、声を出してチームを引っ張る姿はチームに良い影響を与えている。今年だけでなく、高校に進んでも期待できる選手だ。

 昨秋にはタイガースカップで甲子園の土を踏んだが、初戦敗退に終わっている。この戦いで得た課題を克服すべく、冬場の練習に取り組んできた。保坂は今年に懸ける意気込みを次のように語ってくれた。

「夢の舞台でプレーできたのはとても嬉しかったのですが、あと一本が出ずに負けてしまったのが春の向けての課題です。まずは一戦一戦を大切にして、最終的には全国大会出場して、そこでいい結果が残せればと思います」

 取材日はベースランニングで練習を締めたが、2人の選手がヘッドスライディングをして全身真っ黒になり、グラウンドは大いに盛り上がった。こうした明るい雰囲気で練習に取り組めるのもこのチームの特色の一つだろう。真剣かつ楽しく野球ができる環境が湖東リトルシニアにはある。

(記事=馬場 遼

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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