試合レポート

鶴見vs横浜南陵

2019.08.19

経験者が多く残る横浜 神奈川大附を5回コールドで下して上々の滑り出し

 秋季神奈川県大会地区予選は17日、鶴見横浜南陵が激突した。秋の経験は春以降に大きな差となるため、互いに少しでも長く試合を続けたい。そんな中でこの試合は非常に引き締まった投手戦となった。

 鶴見の先発は背番号8を背負う伊藤羽翼。コンパクトなテークバックから投げ込む直球は、決して驚くようなボールではないが、低めやコーナーに丁寧に投げ込むことで横浜南陵打線を手玉に取っていく。

 対する横浜南陵の先発は背番号1の青山直輝。インステップするフォームが特徴的であるが、投げ込むボールには非常に切れがあり、思わず目を引かれるものがある。またスライダーも斜めに割れるような変化をし、十分に空振りが奪えるボールだ。
 両投手の投げ合いにより、試合は4回まで0対0と互いに譲らない展開となった。

 だが後半戦を前にした5回、試合はようやく動いた。
 鶴見は二死二、三塁のチャンスを作ると、飛び出した三塁ランナーをキャッチャーが刺殺を試みるが、この送球が逸れてランナーがホームへ生還。さらに二死三塁とチャンスは続き、ここで4番の大谷渉太がセンター前へタイムリーヒットを放って追加点を挙げる。
 この回に2点を挙げ、これで試合の主導権は横浜南陵が握った。

 点差はたった2点で、横浜南陵にも逆転のチャンスは十分に残されているように思えるが、それでも伊藤の快調なピッチングで横浜南陵打線は凡打の山を築き、次第に焦りの色が見え始める。8回裏には吉住のタイムリーで1点を返すが、後続が打ち取られて挙げたのはこの1点のみ。
 結局試合は2対1で鶴見が勝利し、ブロック予選の初戦を勝利で飾った。

 横浜南陵は敗れはしたが、エースの青山ピッチングは見事な投球であった。まだまだ課題も多いが、それでもそれ以上に魅力も多くのも事実。これから体力と技術をより磨き、来年には神奈川の注目選手と言われるまでになって欲しい。

(記事=編集部

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.05.11

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在28地区が決定、長野では松商学園がノーシードに

2024.05.11

【2024年最新版 スーパー中学生リスト】 関東地区の強豪校注目の遊撃手、高校スカウト殺到の大型左腕、中村剛也の長男など38人をピックアップ

2024.05.11

シニア日本代表が発表!選抜大会準優勝の主力打者、ベスト4の主将、優秀選手などが選出!

2024.05.11

【阪神大学】V7の天理大の戦力紹介!投手力、打撃力、機動力充実の布陣で大学選手権へ!

2024.05.11

名門・東海大相模の進路紹介!プロ注目打者は東洋大、エースは中央大で早くもリーグ戦に出場!

2024.05.08

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.05.11

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在28地区が決定、長野では松商学園がノーシードに

2024.05.06

センバツV・健大高崎は夏も強い! Wエース抜きで県大会優勝、投打に新戦力が台頭中!

2024.05.06

【関東】山梨学院と常総学院がそれぞれ優勝、出場校の対戦が確定<春季大会>

2024.05.06

【春季埼玉県大会】花咲徳栄4回に一挙10得点!20得点を奪った花咲徳栄が昌平を破り優勝!

2024.04.21

【愛知】愛工大名電が東邦に敗れ、夏ノーシードに!シード校が決定<春季大会>

2024.04.22

【春季愛知県大会】中部大春日丘がビッグイニングで流れを引き寄せ、豊橋中央を退ける

2024.04.29

【福島】東日本国際大昌平、磐城、会津北嶺、会津学鳳が県大会切符<春季県大会支部予選>

2024.04.23

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.04.21

【兵庫】須磨翔風がコールドで8強入り<春季県大会>