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星稜vs智辯和歌山などすべてがハイレベルな3回戦4試合!準々決勝に勝ち進むのは?

2019.08.16

 3回戦最後の4試合。17日4試合は、準々決勝と呼んでもおかしくないぐらいのハイレベルなカードが揃っている。そんな4試合の見所を紹介したい。

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第101回全国高等学校野球選手権大会

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池田陽佑(智辯和歌山)と奥川恭伸(星稜) 写真=共同通信社

第1試合 高岡商(富山)vs履正社(大阪)

 高岡商は2試合続けて接戦を制し、2年連続ベスト16進出。エース・荒井大地はこれまでの甲子園に出てきた投手ではなかなかいない。インステップ型の変則サイドハンド。125キロ前後ながら、球筋が独特で、多くの学校が攻略に苦しんできた。霞ヶ浦鈴木 寛人津田学園前 佑囲斗の本格派右腕を攻略してきたが、津田学園の2番手右サイド・降井隼人に苦しんでいたのを見ると、序盤は荒井の球筋に苦しむかもしれない。ただ、降井と対戦したことで、履正社は右サイドの球筋に慣れている可能性が高い。

 また、高岡商の打撃陣は1番・森田朝陽、2番・井林泰雅、3番・石黒優希、4番・堀裕貴を中心に好打者が揃っており、履正社清水大成をとらえる能力は持っている。

 前半戦までうまくいけば、接戦になる可能性はある。この試合は高岡商の荒井の投球次第だろう。

第2試合 星稜(石川)vs智辯和歌山(和歌山)

 激しい試合となりそうだ。この試合では153キロ右腕・奥川恭伸智辯和歌山打線に耐えることができるか。智辯和歌山といえば、ビッグイニングを作る能力が高いこと。この甲子園でもビッグイニングを作り、試合を優位に進めてきた。果たして奥川はビッグイニングを作らせず、最少失点に抑えこめるか。もし奥川がこの智辯和歌山打線を完璧に抑える試合展開になるか、終盤に逆転し、さらに凄みのある投球で勝利すれば、2019年の甲子園のヒーローは奥川に決定だろう。

 ただ智辯和歌山投手陣は150キロを計測した池田陽佑、148キロ右腕・小林樹斗と超強力。星稜の打撃のキーマンは内山壮真福本陽生。安打を積み重ねながら、長打力のある2人で、得点を畳みかけていきたい。

 優勝候補・智辯和歌山相手に星稜はどんな試合展開を見せるのか。奥川が本調子の投球ならば、3点勝負のゲームとなりそうだ。ぜひ名勝負になることを期待したい。

[page_break:敦賀気比(福井)vs仙台育英(宮城)/鶴岡東(山形)vs関東一(東東京)]

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丸山蓮(鶴岡東) 写真=共同通信社

第3試合 敦賀気比(福井)vs仙台育英(宮城)

 敦賀気比は2回戦で19得点を奪い、國學院久我山に快勝し、勢いに乗っており、仙台育英は8対5と鳴門との緊迫した試合を制し、順当に勝ち進めた。

 お互い投打ともに能力が高い選手が揃っており、激しい試合となりそうだ。敦賀気比はエース・笠島尚樹、145キロ右腕・黒田悠斗。打線はサイクル安打を達成した杉田翔太郎、4番・木下元秀を中心に能力が高い選手が揃う。

 仙台育英は140キロカルテットが揃い、打線は大栄陽斗千葉蓮などを中心に強力。打法もよく、140キロ台の速球も完璧にはじき返す強打が魅力。さらに隙の無い走塁も魅力だ。

 総力戦となりそうで、5点~8点勝負となりそう。終盤までぶれずに戦えたチームが試合を制するだろう。

第4試合 鶴岡東(山形)vs関東一(東東京)

 習志野を破り、勢いに乗る鶴岡東。その戦いぶりは2013年、ベスト4まで勝ち進んだ日大山形を思い出すものがある。左投手・影山雄貴池田康平が控え、打線では二打席連続弾・丸山蓮、バットコントロールの高い山下 陽生、正捕手・大井 光来、打撃好調のショートストップ・河野 宏貴と役者がそろっている。140キロ台の投手に対しての対応力も高い。

 関東一土屋大和谷幸之助は粘りの投球がカギとなりそう。この試合で注目したいのは谷。145キロ前後の速球と縦スライダーがはまった時も鶴岡東打線も攻略できないだろう。ただ気を付けたいのは高めに抜けた変化球。いかに低めに制球ができるかがカギとなる。

 打線では大久保翔太を中心に足でかきまわし、平泉遼馬などパンチ力ある打者で得点を積み重ねていきたい。この試合も5点~8点勝負でどちらが勝つか読めない試合展開。

(記事=河嶋 宗一

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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