Column

北嵯峨(京都)「十和田高校という名を秋田にとどろかせる」

2019.06.22

京都で優勝し、甲子園で勝つ


練習中の様子

■4つのコースを構える高校

 京都府京都市右京区に学校がある北嵯峨高校。風光明媚な嵯峨嵐山・大覚寺に隣接する高校で、2004年に創立30周年を迎えた。学科内に人文科学コース、自然科学コース、文科科学コース、スポーツ科学コースの4つのコースがある。

■甲子園基準の打撃力・走塁力を!

 部員は3年生23名、2年生22名、1年生15名の計60名で活動。平日は午後から他の部活動がグランドを使って練習をするので、朝7時からグランド全面を使って練習をしている。午後はトレーニング・振り込み・バントなどの細かい練習が多くなっている。

 そんな北嵯峨のセールスポイントは走塁、いい雰囲気での練習、打撃力の3つだ。秋・夏の大会で勝ち進むことができる、甲子園基準の打撃力・走塁力を強化しようと決意して新チームをスタートさせた。が秋の大会では一次戦の敗者復活戦で久御山に敗れた。

■京都大会・そして甲子園を沸かせられる夏に!

 その悔しさを胸にオフシーズンに突入した。野球のプレーの質を上げるために食事とトレーニングを意識高く、また攻撃面強化に必要な振り込み・爆発的な走り込みを積み重ねた。特に冬の地獄の強化練習で最後のメニューが終わった後全員で泣いたことが印象に残っているそうだ。
精神的にも肉体的にも限界で勝手に涙が出たが、あれがあったから今があるし、これからも強くなれると確信する。

 そんな北嵯峨は春に秋に比べいい結果が出たが、悔しい思いもした。「ベスト4をかけた京都国際との試合で自分たちのチームの持ち味である打撃力を出せないまま、コールドゲームになった。もう少しいい試合ができると感じていた分、悔しい思いをした。しかし、今まで見過ごしてきたチームの弱点や準備力などが明らかに見えてきたのでいい経験になったとチーム全体で感じている。」と主将の川嶋駿介は語る。

 だからこそ、この夏への思いは人一倍強い。
 夏の京都大会で優勝し、甲子園で強豪校に勝つことを目標に、チーム全員で乗り越え、チーム全体で京都大会・そして甲子園を沸かせられる夏にする。

■ここまで活躍した選手、そして夏のキーマン

 ここまでチームを引っ張ってきたのは山口康介選手と廣瀬康平選手だ。山口選手はレギュラー候補だったが怪我で試合には出場できないながらも春の大会ではベンチを盛り上げた。廣瀬選手はここでこうしてほしいと思う状況で、様々なプレーできる器用な選手だ。夏の活躍にも期待したい。またどんな場面・どんな状況でも、誰でも笑わせられる力を持っている、チームのムードメーカーの樽石空也・梶原謙吾は試合中のベンチを盛り上げてくれたり、チームの雰囲気が悪いときに流れを変える“一声”を言える強さがある。夏は北嵯峨のベンチにも期待したい。

[page_break:強い北嵯峨を取り戻す!]

強い北嵯峨を取り戻す!


練習中の様子

ここからは北嵯峨川嶋駿介主将と山口康介副主将に話を伺います!

Q.夏へ向けて見つかった課題を教えてください

川嶋:どんな相手・雰囲気・球場でも自分たちがやるべきことを整理し、落ち着き、自分たちの力を出し切ることです。
山口:緊迫した場面で浮き足立って、自分たちの野球ができないことです。

Q.ここまで振り返って、高校野球で一番の思い出を教えてください

川嶋:冬の強化期間に精神的にも肉体的にもぼろぼろになっても最後まで全員で練習を乗り切ったことです。
山口:冬の強化期間に厳しい練習を全員で乗り越えたことです。

Q.応援する方々へ自分のここを見てほしい、というアピールポイントを教えてください!

川嶋:チャンスの場面でのバッティングを見てほしいです。
山口:最後の最後まで全力でボールを追いかける姿です

Q.このチームの好きなところは、または他のチームに負けていないところはどんなところですか?

川嶋:勝ちにこだわる必死さと自分らに足りないのはなにかと全員で考えられる研究心です。
山口:走塁・常に前の塁を狙う姿勢は、他のチームに負けていません。走塁から相手を崩し走り勝つ野球です。

Q.この夏に向けた熱い意気込みをお願いします!

川嶋:今まで結果が出ず、北嵯峨は弱くなった。もう、上がってこないと言われる事が多いが、いま自分たちの持っている力を出し切って他のチームや多くの人たちに強いと認められる夏にしたいです。
山口:チーム一丸となって自分たちの野球をし、どのチームと戦っても勝つ。強い北嵯峨を必ず取り戻します。

川嶋選手、山口選手ありがとうございました!

此処ぞという場面での結束力や勢いを作る!

ここからは北嵯峨の西純平監督にお話を伺いました

Q. 今年のチームは結成時から夏に向けてどんなチームを目指しましたか

 まずは、雰囲気のメリハリをつくること。学校や行事では一緒にふざけたり楽しむことは楽しみますが、いざ放課後グランドに出てからは厳しく言っていく。それは僕だけではなく、選手間の関係でも求めてきました。
夏の大会は技術面と同じくらい精神面が大きな割合を占めると思っています。今のチームは此処ぞという場面での結束力や勢いを作る力があるので、それを生かして行けたらと考えています。

Q. 最後の夏に燃える3年生や部員たち皆様へのメッセージをお願いします

 強い北嵯峨を取り戻すために、走り勝とう。

 西監督、そして北嵯峨野球部の皆さん、ありがとうございました。

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今年も大好評!
【僕らの熱い夏 特設ページ】
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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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