「対応力」では他校に負けない!全国屈指の強豪・東海大菅生(東京)マネージャー
東海大菅生は、春・夏と計6回の[stadium]甲子園[/stadium]出場を果たしており、高校野球ファンなら誰もが知る強豪校である。目標は常に[stadium]甲子園[/stadium]出場、そして全国制覇。OBにはプロ野球で活躍する選手もいる。そんな東海大菅生を支えているマネージャーに日々の活動やマネージャーならではの想いについてお話を伺った。
選手の気持ちに寄り添いサポートしているマネージャー達
東海大菅生マネージャー
東海大菅生野球部を支えるマネージャーは7名。根本大聖さん、萩原菜々香さん、森田光さん、小泉茉鈴さん、込山愛理さん、瀬尾優奈さん、観口侑里さんである。普段の主な活動は掃除や洗濯、グランド周りの環境整備など、他校のマネージャーと変わりがないように思うが、ボールを磨く際には1つ1つ丁寧に、特別大きな消しゴムで磨いているという点には驚いた。
他校のマネージャーにここは負けない!という点は「対応力」だという。怪我人が出たり、予定にないようなイレギュラーなことが起こった時の「対応力」には自信があるそうだ。
毎日の活動をこなす中で、やりがいを感じる時は、来客への対応が上手くいったり、選手や指導者から「ありがとう」と言われた時。また、1番楽しい時間は汚れていた道具などがブラシで磨いて綺麗になった瞬間や、昼休みなどの学校生活で選手や指導者と他愛のない会話をしている時が、マネージャー達にとっても息抜きになっているのだという。
マネージャーあるあるは、本当に体調が悪い選手とそうでない選手の見分けがつく事。さらに選手達の胸キュンポイントは、プレーやトレーニング中、試合でピンチの場面を抑えてみんなで喜んでいる姿にはキュンとするという。どちらも、日頃から選手をよく見ている証拠である。
マネージャー達が特に印象に残っていると応えた試合が、2018年10月20日に[stadium]上柚木公園球場[/stadium]で行われた、秋季都大会3回戦、二松学舎大附との試合である。この試合は優勝候補同士の緊迫の試合となった。スコアボードに0が並ぶ投手戦。2対1と1点差のリードを守り抜いた東海大菅生が見事勝利した。マネージャー達も、「緊張感のある一戦で、全員で戦い抜いたという印象があります。」と振り返った。
マネージャー達は「プレイヤーではないため、選手の気持ちを100%理解する事は出来ません。」と話すも、視野を広くし選手の気持ちに寄り添うように心掛けているという。
最後には選手達に向けて「野球を全力で出来るように環境や心を全力でサポートしますので、日本一に向けて一緒に頑張りましょう!」とコメントを頂いた。
ここからは根本大聖さんと萩原菜々香さんにお話を伺いました!
「常に謙虚な姿勢」「日本一のマネージャー!」それぞれの目標に向かって
根本大聖さん
根本さんのマネージャーになったきっかけは、色々な事に挫折していた時に、当時の3年生のマネージャーと指導者の方に声を掛けてもらった事。
萩原さんは、野球をしていた兄の影響で小さい頃から野球が身近にあったという。また、自分自身も野球をしていた経験があるそう。また実際に[stadium]甲子園[/stadium]に行き、感動を受けた事で、「高校で野球部のマネージャーになり[stadium]甲子園[/stadium]に行きたい!」と思った事がきっかけとなった。
マネージャーになり活動を行う中で、自分自身に変化が見られてきた。根本さんは「自分の頭を使い次の事を考えて行動するようになりました。」と話し、萩原さんは「言葉遣いや礼儀、当たり前の事を当たり前に出来るようになりました。」と話した。
2人は挫折しかけた事もあると言うが、もちろん嬉しかったり自慢のエピソードもある。根本さんは練習前に選手から「根本、テーピングして!」と頼まれた時にちゃんと事前に調べていた通りにテーピングをできた事、さらにはその選手が「痛くない!」と言ってもらえた事が1番嬉しかったという。
また、萩原さんはマネージャーが全員揃っている時に自分が1番率先して仕事をこなせたりすると、「よっしゃ!」と心の中で密かに思っているんだとか。
選手や監督、仲間に言われて嬉しかった事を伺うと2人揃って若林監督とのエピソードを話してくれた。
根本さんは若林監督から「馬鹿は言われた事は出来るが、おっちょこちょいは使えない」と言われた事が頭の中にずっと残っているそう。さらに今年のチームのテーマである「臥薪嘗胆」は常に心に留めている言葉のようだ。
萩原さんは若林監督から褒められた事は一語一句覚えており心に残っている。また、マネージャー仲間や選手に「1番頼りにしているから!」という一言も印象にあるようだ。「頼りになる」というのは、マネージャーにとって1番の褒め言葉ではないだろうか。
チームにとって欠かせない存在になっている根本さんと萩原さん。
根本さんは「常に謙虚な姿勢でいられる、どんな事にも対応出来るマネージャーになりたいです!」と話し、萩原さんは「いつどこにいても選手や指導者の方から必要とされる日本一のマネージャーになりたいです!」と話した。
チームの成長と共にマネージャーの彼らも輝きを増していくに違いない。
東海大菅生は、 秋季都大会で悔しい思いを経験したものの、春は見事に国士舘にリベンジを果たし25年ぶりの優勝を飾った。関東大会でも数々の強豪を倒す事が出来るのか。これからの東海大菅生に期待したい。
文=編集部