Interview

双子の兄弟はプロ野球選手の夢を叶えるために高校での活躍を誓う  後藤遼介、後藤祐大朗(九州文化学園)

2019.03.31

 九州文化学園に注目の双子がいる。後藤遼介(ごとう・りょうすけ)と後藤祐大朗(ごとう・ゆうたろう)だ。中学時代は福岡ボーイズで活躍した二人は、高校では活躍の舞台を九州文化学園に移し[stadium]甲子園[/stadium]を目指している。二人は九州文化学園をどのようなチームと感じ、また将来どのようなプレーヤーになりたいのかインタビューしてきた。

自由な雰囲気に、自分を磨ける可能性を感じた

双子の兄弟はプロ野球選手の夢を叶えるために高校での活躍を誓う  後藤遼介、後藤祐大朗(九州文化学園) | 高校野球ドットコム
左から後藤遼介 柏木寿志 後藤祐大朗

 「(中学時代)体験に来て、自由な雰囲気の中でやっていたので、自分たちがやりたいように自分を磨けるということで、そういうスタイルもいいかなと思って九州文化学園を選びました」

 後藤遼介(以後:遼介)が、このように話してくれたように、遼介と後藤祐大朗(以後:祐大朗)は、九州文化学園の部活の雰囲気に魅力を感じていた。

 実際入部してどうだったのだろうか?

 祐大朗は、「結構自由です。寮生活も自由で縛られた寮生活じゃないです。自分の家のような感じで結構楽しいです」と語るように、部活も、寮も自由な雰囲気は中学時代に遼介と祐大朗が想像した雰囲気と大きく変わらないようだ。

 寮生活は、朝6時半から始まる。夜は遅くまで練習しても良いように、夜ご飯やお風呂の時間がある程度自由に取れるというのは面白い。時間的な自由度が非常にあるようだ。

 また、寮でもリラックス出来るのは、山田大晃副部長の存在も大きい
「山田先生が自分達と距離が近いので接しやすくて」と祐大朗が話してくれた。

 では、部活動はどうなのか?遼介はこのように話してくれた。

 「自由です。あまり多くのことは言われません。今成長できたのは、自分たちがやりたいようにやらせてくれたのが大きいかなと。その面では、よそのチームだったら強くなるというのはなかったのかもしれないのかなと思うので、自分達にあっていたのかなと思いますね」

 これこそ、まさに古賀 豪紀(こが・ひでとし)監督の意図するところだ。「自分で考えて、自分で判断する」選手に、後藤兄弟は近づいているのである。

[page_break:野球をやるからにはプロ野球選手を目指す!]

総選挙についてどう考えているのか?

双子の兄弟はプロ野球選手の夢を叶えるために高校での活躍を誓う  後藤遼介、後藤祐大朗(九州文化学園) | 高校野球ドットコム
インタビューに答える後藤祐大朗(九州文化学園)

 九州文化学園は、夏の背番号は総選挙で決める。まずは欲しい背番号で立候補する、そして複数の立候補がいると、部員全員の投票で背番号を決める。

双子の兄弟はプロ野球選手の夢を叶えるために高校での活躍を誓う  後藤遼介、後藤祐大朗(九州文化学園) | 高校野球ドットコム関連記事
背番号を総選挙で決めるその真意 古賀豪紀監督(九州文化学園)

 後藤兄弟は、この総選挙についてどう考えているだろうか?

 まずは後藤遼介のコメントである。
「僕は、去年2年生でまあ他の人がいなくて(立候補がなくて)、一人だけで背番号とりました。選挙のことを考えたら人に注意しにくくなるんですけども、、それよりは人に嫌われてもいいからしっかりと注意していこう、嫌われるとかそんなのを考えて選挙に入れんとかじゃなくて、やっぱり実力で入らないとなとは常に考えてます」

 また、後藤祐大朗も選挙についてこのように話してくれた。
「自分たちがいつも皆に言ってることは、性格とか態度はもちろん大事なんですけど、自分に優しいから入れるんじゃなくて、[stadium]甲子園[/stadium]に行って全国制覇ができるところで選ぼうと言っているので。実力と背中で見せるということを考えています 」

 2人に共通している点は、総選挙のために上辺を取り繕うのでなく、野球に対して真摯な姿勢を大事にしている点である。100名近い部員の前で背中で見せるということは、常に気が抜けない状況である。どんな場面でも誰かは必ず見ている、そんな環境で後藤兄弟は、野球の実力で誰からも認められ続けるよう、夏まで走り切るつもりだ。

 そんな二人の将来の夢を聞いてみた。

野球をやるからにはプロ野球選手を目指す!

双子の兄弟はプロ野球選手の夢を叶えるために高校での活躍を誓う  後藤遼介、後藤祐大朗(九州文化学園) | 高校野球ドットコム
インタビューに答える後藤遼介(九州文化学園)

 後藤遼介は、キャッチャーとしてプロで活躍することが目標だ。
「野球をやっているから今最終的にはプロ野球選手になりたいなと思っています。そのためには大学から行くにしてもどっちにしても、注目されるというのは大前提なので、[stadium]甲子園[/stadium]には確実に行きたいです。そこでどれだけの結果を残せるのか。注目選手になって全国の大学からオファーがくるような選手にはなりたいです」

 「キャッチャーで背が低いので、甲斐拓也選手(ソフトバンク・ホークス)みたいに、追いつけるというよりか、プロ野球選手になるからには超えたいなと。打てるキャッチャーというのもそうなんですけど、まずは長崎1番のキャッチャーに、そして夏に甲子園に出た時に全国1のキャッチャーとなっていたいです」

 目標から、そこに到達するまでの中間地点を明確に話してくれた。

 また、後藤祐大朗もプロを意識している。

 「やっぱり最終的にはプロというのが頭にあるんで、(遼介と)同じように注目されるようになりたいです。日本のプロ野球選手じゃなくてメジャーリーガーのアルトゥーベ(MLB:ヒューストン・アストロズ)です。あの人は自分みたいに身長が低くてもホームランを稼いだりするので、ポジションが違くても憧れたりしています」

 もちろん、そのためには高校野球の舞台でも活躍するつもりだ。

 「去年は四番を打ってました、ただそこで結果を残せなかったので、とにかくチャンスに強くなりたいです。また、飛距離を上げることも目標です。ピッチャーもやってるんですけど、スピードと制球力をあげて、そしたら外野守備の上達にもつながってくるんで、そういうところも全て含めて意識して練習しています」

 目標は明確だ。2人は夏に向けて、着実に成長していくつもりだ。

文=田中 実

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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