試合レポート

聖光学院vs広島国際学院

2018.03.13

沖縄遠征最終戦で確認できたチームカラー

聖光学院vs広島国際学院 | 高校野球ドットコム
選手同士でハイタッチをする聖光学院の選手たち

 沖縄遠征最終日、最終戦で聖光学院らしい野球をすることが出来た最良の交流試合となった。 

 まずは先発の上石 智也。130km前半のストレートに変化球、緩急を上手くコントロール。秋の県大会準優勝の広島国際学院4番柿原に先制の2ランを浴びたが、ここは問題では無かった。「秋の県大会も含めて殆どが打ち勝ってきたチーム。先制されて、この子たちがどのように同点、そして逆転していけるか。」この沖縄遠征で、斎藤監督がテーマにしていたひとつが最終戦にて形として現れた。
 そして4回裏、聖光学院らしさで見事逆転する。四球の走者を置いて山本 迅が右中間を深々と破るタイムリー三塁打。そして田野 孔誠の当たりがレフトへの前に落ちる。本塁への送球の間に、打者走者の田野も二塁を陥れた。横堀 航平の当たりはサードゴロとなったが、相手の送球ミスを見逃すことなく、田野が二塁本塁へ快足を飛ばして生還した。粘りと強さと速さが凝縮した素晴らしい逆転劇だった。

 8回、このままでは終われない広島国際学院に執念の同点とされた聖光学院。その裏、打席には頼れる主将矢吹 栄希。「インコース甘めのストレート。難しい左の球でしたが、前打席で一度見ているので。」広島国際学院のサイドハンドサウスポー横山の球に苦しめられた聖光学院だったが、すぐに修正出来る力がこのチームにはある。
 矢吹の当たりは快音を残してライトスタンドへ。[stadium]嘉手納球場[/stadium]でなくても入っていたと思われる大きな当たり。追い付かれ、もしくは逆転された終盤のシーンで、相手を突き放す聖光学院野球の真髄を、ここ沖縄遠征最終日の最終戦で目にすることが出来た。

 たくさんの強豪校が集う聖地甲子園。簡単にゲーム運びが出来るとはどのチームも思っていない。この遠征最終戦が、ナインの中で糧となり、甲子園でも不動心でのぞめることだろう。まずはベスト8の壁を突き破り超える。そして、悲願である紫紺の大旗の白河の関越えを果たす。聖光学院の挑戦が始まる。

(レポート=當山 雅通

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.05.09

プロスカウトは190センチ超の大型投手、遊撃手、150キロ超右腕に熱視線!この春、浮上した逸材は?【ドラフト候補リスト・春季大会最新版】

2024.05.09

【熊本】九州学院は城北と文徳の勝者と対戦<NHK旗組み合わせ>

2024.05.10

【香川】昨夏甲子園Vの慶應義塾を招待!春4強が迎え撃つ<招待試合>

2024.05.10

【宮城】5大会連続V狙う仙台育英は名取北と白石工の勝者と対戦、東北とは同ブロック<春季大会組み合わせ>

2024.05.09

【新潟】日本文理、開志学園、帝京長岡、関根学園が4強<春季県大会>

2024.05.08

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.05.06

【2024年夏 全国地方大会シード校一覧】現在27地区が決定!

2024.05.06

センバツV・健大高崎は夏も強い! Wエース抜きで県大会優勝、投打に新戦力が台頭中!

2024.05.06

【関東】山梨学院と常総学院がそれぞれ優勝、出場校の対戦が確定<春季大会>

2024.05.06

【春季埼玉県大会】花咲徳栄4回に一挙10得点!20得点を奪った花咲徳栄が昌平を破り優勝!

2024.04.21

【愛知】愛工大名電が東邦に敗れ、夏ノーシードに!シード校が決定<春季大会>

2024.04.22

【春季愛知県大会】中部大春日丘がビッグイニングで流れを引き寄せ、豊橋中央を退ける

2024.04.29

【福島】東日本国際大昌平、磐城、会津北嶺、会津学鳳が県大会切符<春季県大会支部予選>

2024.04.23

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.04.21

【兵庫】須磨翔風がコールドで8強入り<春季県大会>