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千葉県は地区割の変更がどう影響するのか??【2代表制大会展望】

2018.01.11


左から大谷拓海、水島 滉陽

 2018年は、1915(大正4)年に第1回大会が始まった現在の全国高校野球選手権大会が第100回大会を迎える。途中、戦争による中断があったものの、今日まで1世紀以上の歴史を作りあげてきた。

 そして、18年の100回大会は記念大会となり、甲子園への出場校も増加される。記念大会で増枠となる地区では、どんな期待感があるのだろうか。通常の1代表から、2代表となる7地区の今季の動向を探ってみた。まずは千葉県編だ。

【東千葉】第1地区(千葉市)、第6地区(成田市、銚子市、八日市市など)、第7地区(茂原市、東金市、館山市、勝浦市など)、第8地区(君津市、木更津市、市原市など) 88校

【西千葉】第2地区(船橋市、習志野市)、第3地区(市川市、松戸市、浦安市、小金市)、第4地区(柏市、流山市、野田市)、第5地区(我孫子市、八千代市、佐倉市、四街道市など)84校

 前回の第90回記念大会から、少し東西の地区割りが変更された千葉県。元々春と秋の地区大会では県が8つの地区に区分けされている。その中から変更されたのは、前回には西千葉に入っていた第1地区(千葉市)が東に移り、逆に東だった第5地区(我孫子市、八千代市、佐倉市、四街道市など)が西に移ることになった。

 千葉県の高校野球は近年の春夏甲子園出場校を見てみると、2011年以降は、木更津総合が6回と圧倒的で、東海大市原望洋が2回、専大松戸習志野が1回ずつというものだ。そして、春と秋の県大会も含めての実績としては、木更津総合と専大松戸との対決構図が続いている。これに、東海大市原望洋が絡むというケースが多くなっているが、この秋は久しぶりに拓大紅陵が優勝を果たした。

 この4校のうち、専大松戸だけが、西ということになるのだが、ここには他に、この秋関東地区大会を初めて制して来春の甲子園出場が有望視されている中央学院がいる。これに、昨秋ベスト4に進出した習志野や昨春の県大会で準優勝して、関東地区大会を経験している千葉敬愛市立船橋といったところが入る。中央学院の躍進が刺激となりそうだ。

 この地区では、他の有力校としては、日体大柏流通経済大柏の柏市勢がいるが、一昨年秋に旋風を起こした柏南も注目だ。他にも、西武台千葉市立松戸東京学館船橋松戸国際千葉英和四街道などに芝浦工大柏東海大浦安東京学館浦安などの浦安勢も侮れない。

 木更津総合拓大紅陵の木更津勢を中心市として、東海大市原望洋が絡むという構図になりそうなのが東千葉である。木更津総合が頭一つリードということは言えそうだが、秋季県大会の準決勝では拓大紅陵が延長の末に競り勝っている。この両校が引っ張る形になるが、これに成田も絡んできての混戦となりそうだ。さらには、2008(平成20)年の春夏出場以来、やや鳴りを潜めている感のある千葉経大附も第90回以来の、記念大会出場ももくろんでいるだろう。

 これに近年、力をつけてきている千葉黎明千葉明徳敬愛学園横芝敬愛志学館、千葉商大附といったところもいる。これに公立の銚子商千葉商という伝統の商業校がどう絡んでくるのかということも注目だ。

 ちなみに過去の記念大会の代表校は以下より
■東
1998年:八千代松陰
2008年:木更津総合
■西
1998年:市立船橋
2008年:千葉経済大附

(文=手束 仁


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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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