Column

県立千葉商業高等学校(千葉)

2017.03.03


集合写真(千葉商)

冬休みにはランニング合宿を敢行!

■千葉商はどんな学校?
千葉県千葉市にある千葉県立千葉商業高等学校は1901年に千葉町立千葉商工補習学校として創設。幾度かの校名変更を経て、48年の学制改革で千葉市立商業高校に。翌49年には県立移管し、現校名となった。現在は全日制と定時制があり、全日制には商業科と情報システム科が設置されている。野球部はこれまで春1回、夏7回、甲子園に出場。40年夏70年春は全国の舞台で8強入りした。昨秋は地区大会を突破し、千葉県大会でも八千代四街道を破ってベスト16に進出した。

■千葉商業野球部の紹介

現在、野球部は2年生18名、1年生25名の計43名。現チームは「入部から脱落者がなく、一人もやめていない」と、吉越 拓麻主将。「1、2年生間の仲が良く、集中して練習をする時と楽しむ時にメリハリがある」という。グラウンドは野球部のほか、サッカー部、ハンドボール部、ソフトボール部、陸上部と共用だが「レフトのポジションがサッカー部と多少かぶる程度なので、練習に関しては問題ありません」。また、トレーニングコーチが毎週指導に来ており、厳しい体幹トレーニングなどに励んでいる。

■千葉商を引っ張る選手は?
宮崎 友裕投手は昨年の秋季大会で全試合に登板。粘り強いピッチングで、失点も少なかった。今シーズンは福嶋 竜成選手、小池 和希選手、小泉 友汰選手、相 潤樹選手らに期待がかかる。

■秋季大会で得た手応えと課題

「公式戦で経験を多く積めましたし、接戦を勝ち抜くことができたのは、個々にとっても、チームにとても大きかった」と、振り返る吉越主将。ただ、「打力がなく、ほとんど投手に助けられた」ことから、秋季大会以降はバッティング練習に多くの時間を費やしており、「トレーニングをしながら、芯で捉える確率を上げるために木製のバットで練習をしています」と、打ち負けないチームを目指している。また、守備では「球際の強さ、体の強さを意識し、ノックでボールに向かって行く姿勢を作っています」と課題にあたっている。

■この冬の意気込み

冬休みにランニング合宿を行い、約400mある山の中の坂道をダッシュするなどきつい練習に取り組んできた千葉商。吉越主将は「自分自身を最大限に追い込み、私学の選手に負けないくらいの体を作って今年の春を迎えたい」と話す。そして、「春にシード権を取り、夏は30年以上遠ざかっている甲子園に出場したい」と、目標を掲げている。

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[page_break:「梵事徹底」をモットーに当たり前のことを疎かにしない!]

練習風景(千葉商)

「梵事徹底」をモットーに当たり前のことを疎かにしない!

 ここからは、小泉 友汰選手(2年)と辻 雄大選手(1年)の二人にお話を伺いました!

Q. 秋季大会で見つけた課題を教えてください。

小泉:打撃です。投手が粘り強く投げているのに点を取って楽にさせてあげられませんでした。スイングスピードや技術が他校と比べて、まだまだと感じたので、どんなボールにも対応できるように打撃力を向上させたいです。
辻:同じになりますが、秋季大会は打線で投手を援護してあげられなかったので、バッティング強化が課題です。

Q. この冬は、どんな冬にしていきたいですか?

小泉:個人の体力、技術の向上だけでなく、つらい練習を全員で乗り越え、チームとしてもレベルアップするのが目標です。
辻:秋の悔しさを忘れず、夏の大会に向けて妥協せずに走り込みやトレーニングを頑張りぬきたいです。

Q. 野球をする上でのモットーや、好きな言葉はありますか?

小泉:「梵事徹底」。当たり前のこと、ちょっとしたことを疎かにせず、大切にすることでチームの勝利に繋がると思うからです。
辻:「継続は力なり」、「耐雪梅花麗」です。

Q. では、チームの好きなところや、ここは他のチームに負けない!というところを教えてください。

小泉:集中してやるときはしっかりやって、楽しむときは楽しめるところ。そして、食トレ、トレーニング、コンディショニングなどバックアップしてくれる人が多くいるところです。
辻:全員が同じ方向を向き、勝利に向かって戦っているところです。

Q. 最後に、このオフシーズンで「自分はここまで成長するぞ!」という熱い意気込みをお願いします!

小泉:強靭な体力、力強いスイング、ピッチングを身につけて春、夏のシーズンで活躍できるようになりたい!
辻:「ここぞ」という場面で結果を出せる勝負強い選手になり、チームのメンバーから頼られるような存在に成長したいです!

 小泉選手、辻選手、ありがとうございました!

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[page_break:つらく苦しい時でも声を掛け合い、最高の夏になるように頑張ろう!]

練習風景(千葉商)

つらく苦しい時でも声を掛け合い、最高の夏になるように頑張ろう!

 最後に杉脇 義久監督にお話を伺いました!

Q. 新チームが始まってから、どのようなテーマをもってチーム作りをされて来たのでしょうか?

 昨夏の大会でレギュラーとして出場していたのは一人だけ。試合経験のある選手が少なく「正直、秋までに間に合うかな……」と不安を感じていましたが、新チームでは「基礎基本の徹底」、「一球に対する執着心」をテーマにチーム作りを進めてきました。

Q. 昨秋の大会を振り返り、冬の強化ポイントを教えてください。

 秋季大会は投手の頑張りもあり、久しぶりにベスト16という結果を残しましたが、上位進出校に比べてパワーやスピード不足を実感しました。そこで、冬に取り組んでいるのはウエイトトレーニングと食事トレーニングで「体を大きくする」ことと、「攻撃力を向上」させるために、素振り、ロングティー、ティーバッティング、バント、そして走塁を磨くことに取り組んでいます。

Q. 最後に、厳しい冬の練習に励んでいる選手たちにメッセージをお願いします!

 誰のために冬のトレーニングをやるのか?どこを鍛えるためにやるのか?何のためにやるのか?を各自が自覚し、捕れるか捕れないかという守備でのあと一歩や、あともうひと伸びにこだわり、最後まで絶対にあきらめない心を冬のトレーニングで培ってほしいです。つらく苦しい時でも互いに声を掛け合い、励ましあって、全員でトレーニングを乗り越えて、最高の夏になるように頑張ろう!

 杉脇監督、そして千葉商業高校野球部の皆様ありがとうございました!


今年も大好評!
冬が僕らを強くする 特設ページ
各チームのページ下部にあるフォトギャラリーもお見逃しなく!

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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