Column

毎日手作りの補食を提供!気配りができるマネージャーへ 波崎柳川高等学校

2017.01.20

 茨城県神栖市にある1986年創立の茨城県立波崎柳川高等学校。野球部は1994年に初出場した明治神宮大会にていきなりベスト4進出を決めた。

 昨夏ベスト8進出を果たした波崎柳川だが、秋の県大会では初戦で石岡一に1点差で破れてしまう。
更なるレベルアップを目指し冬のトレーニングに励む波崎柳川野球部。今回はそんな選手たちを支えるマネージャーにお話を伺った。

マネージャーをしていなかったら今よりももっと人見知りだった

マネージャーのお2人(波崎柳川高等学校)

 総勢23人の選手たちを支えているのは2人のマネージャー。その内の1人である2年生の上島 菜緒さんは、中学時代は野球部に選手として所属していた。その経験を活かし、「高校ではマネージャーとして野球に携わりたい」という思いからマネージャーとして入部を決意。

 プレーする立場から支える側となり、慣れない仕事で失敗をして落ち込むこともあったと言う上島さんだが、部員たちに「ありがとう」と言われた時や、監督・部長・コーチに褒められたときは上島さんにとって大きな励みとなっている。

食事の提供をするマネージャー(波崎柳川高等学校)

上島さんがマネージャーをはじめて、今でも上島さんの心に残るような言葉を選手からかけられたことがある。
「部員たちに『もしお前が辞めたら2年のマネージャーは誰がやるんだよ』と言われたことです」
と、心が温まるようなエピソードも教えてくれた。

 また、自慢のエピソードとして上島さんは、「マネージャーの仕事であるジャグ洗いを部員がしてくれたことがあって、その時のことも印象に残っています」と嬉しいサプライズを受けたことも語ってくれた。

 そんな上島さんだが、「マネージャーをしていなかったら、今よりももっと人見知りだったと思います」と言うように、本当は人見知りであまり話すのが得意ではなかったと言う。

 しかし、マネージャー活動を通じて少しずつ人見知りが直ってきているとのこと。目指すは「気配りができるマネージャー」。自分の成長とともに、選手たちをサポートして勝利へと導く。

 次ページでは、波崎柳川マネージャーの主な活動内容を紹介します!

[page_break:毎日作る補食が自慢]

毎日作る補食が自慢

補食の準備をするマネージャー(波崎柳川高等学校)

 2人のマネージャーが主に行っている仕事内容は、23人の選手たちが飲むジャグ作りやプロテイン作り、ボール渡し、アナウンスなど。そして、毎日作っているという補食は他の高校には負けない波崎柳川の自慢の一つだ。

 そんな2人の一番楽しい時間は、部員たちが活躍しているところを見ることができる試合の時。特にヒットを打った時に見せる笑顔やガッツポーズには思わずときめいてしまうのだとか。

 一番印象に残っている試合を伺うと、昨夏の茨城大会準々決勝の一戦を挙げた。

 2016年7月23日、[stadium]ひたちなか市民球場[/stadium]で行われた前年優勝校・霞ヶ浦との対戦は激しいシーソーゲームとなり、結果は5対4で波崎柳川が破れてしまった。

ボール渡しの様子(波崎柳川高等学校)

「二度も逆転し、最後まで諦めずに戦っていたところがかっこよかったです」と振り返る2人。今年はもっと活躍している姿をみれるように期待を寄せていた。

 選手をサポートしていく上で心掛けていることは、「部員が怪我をした時は早く対処する」ということと、「夏はジャグを頻繁に見たり、試合の時は氷を多めに持って行く」ことには特に注意している。

 そんな2人の活動を見てきた選手たちは、
「今は2人しかいなくてとても大変だと思うけど、自分たちのために気を遣ってよく働いてくれて、とても大切な存在です」
とマネージャーという存在の大切さについて語ってくれた。

 そしてマネージャーから春・夏に向けトレーニングに励む選手たちへメッセージを伺うと、
「仲良く日々の練習に励んで頑張ってください!」
と大きな期待とともに選手たちへエールを送った。

 波崎柳川高等学校野球部の皆さん、ありがとうございました!

このページのトップへ

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.05.18

【秋田】明桜がサヨナラ、鹿角は逆転勝ちで8強進出、夏のシードを獲得<春季大会>

2024.05.18

【岩手】一関二、盛岡誠桜などが初戦を突破<春季大会>

2024.05.18

【関東】昌平・山根が2発5打点、東海大相模・4番金本が2ランなどで初戦を快勝、東海大菅生は山梨学院を完封<春季地区大会>

2024.05.17

「野球部や高校部活動で、”民主主義”を実践するには?」――教育者・工藤勇一さん【『新しい高校野球のかたち』を考えるvol.5】

2024.05.18

【長崎】長崎西、島原中央などが初戦を突破<NHK杯地区予選>

2024.05.15

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.05.13

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在29地区が決定、愛媛の第1シードは松山商

2024.05.14

大阪体育大の新入生に兵庫大会8強の145キロ右腕、金光大阪の1番センター、近大附の4番打者など関西地区の主力が入部!

2024.05.16

【宮城】仙台一、東北、柴田、東陵がコールド発進<春季県大会>

2024.05.18

【秋田】明桜がサヨナラ、鹿角は逆転勝ちで8強進出、夏のシードを獲得<春季大会>

2024.04.21

【愛知】愛工大名電が東邦に敗れ、夏ノーシードに!シード校が決定<春季大会>

2024.04.29

【福島】東日本国際大昌平、磐城、会津北嶺、会津学鳳が県大会切符<春季県大会支部予選>

2024.04.22

【春季愛知県大会】中部大春日丘がビッグイニングで流れを引き寄せ、豊橋中央を退ける

2024.04.22

【鳥取】昨年秋と同じく、米子松蔭と鳥取城北が決勝へ<春季県大会>

2024.04.23

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?