U-18決勝の相手・台湾の学生野球の現状は?小・中・高と日本と全く違うシステム?!
本日、第11回 BFA U-18アジア選手権決勝戦で日本が対戦する相手・台湾!その台湾の気になる学生野球の現状とは?今回は、台湾の現地記者・雷明正さんに台湾野球の詳しいお話を伺いました。
みっちり野球漬けの日々を送る台湾の学生たち
U-18台湾代表
日本の場合は、小学校の時は地元のチームに入って野球をしますが、台湾の場合は小学校を選ぶ際にどのスポーツをやるかを決めます。例えばA小学校なら野球だけ、B小学校ならサッカーだけ、C小学校ならバスケットボールだけなど小学校が一つのチームになります。日本は土日だけ練習をしているチームも多いですが、台湾の場合は小学生のうちから寮に住み、毎日練習するという環境で野球をしている選手も多いのです
寮での生活はチームの監督が面倒をみます。ただ、小学校とは言ってはいますがそれは名前だけであって実際は監督のチームであり、その監督に育ててもらうわけですから子供たちにとって監督は神のような存在にあたりますね。小学校を経て中学校、高校とずっと野球を続けていきます。
相当な練習量をこなしているので、台湾の学童野球はとても強いです。しかし大人になると台湾野球はなぜ強くなれないのか?それは、色々な考え方がありますが、1つに練習時間が長すぎるという面があります。その練習時間に対しての練習の質が伴っていないチームも少なくありません。10時間の練習するとしたら、練習内容としては5時間で終わるものをその内容を10時間もかけて練習を行っているところもあります。そういった練習を繰り返していれば、プロや大学へ進む人たちは強くなれないと思いますね。
また、台湾は韓国と同様でエリートシステムです。そのため、エリートとして育てられてきているため競争意識があまりありません。私はエリートだ、私は強いなどの意識があるため競争意識がなかなか生まれません。そういった台湾人の中には、日本の高校野球に進学する人もいます。日本へ留学した台湾の選手たちが一番つらいのは勉強だそうです。台湾では、文武両道という文化ではなく、野球を一生懸命やっていればよいのですが、日本の高校野球は、勉強もしなくてはいけない。そういった日本の高校野球を見ると、これからの台湾野球が強くなっていくにはただただ練習するだけではなく、国語や数学などの学校の勉強もしっかりと取り組むことが、野球の上達にもつながっていくと私は思います。
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日本との制度とは全く違う台湾の学生野球の現状は非常に興味深いものでした。本日の第11回 BFA U-18アジア選手権決勝戦での台湾戦も楽しみです!
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