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松山聖陵・アドゥワ誠投手「ポケモンGO!」の原理で聖地・甲子園での爆発的成長へ!

2016.07.28

松山聖陵・アドゥワ誠投手「ポケモンGO!」の原理で聖地・甲子園での爆発的成長へ!

松山聖陵・アドゥワ誠投手

 7月28日、[stadium]坊っちゃんスタジアム[/stadium]で行われた愛媛大会決勝戦。新田との激戦を3対2で制した松山聖陵が創部46年目での甲子園初出場を決めた。
 監督は第71回センバツで沖縄県勢初の全国制覇を果たした沖縄尚学で三塁手を務めていた荷川取 秀明監督。2年連続夏の愛媛大会初戦敗退からの大逆襲頂点獲得など、なにかと話題の多い松山聖陵であるが、その中でも最も話題を集めそうなのが、195センチの長身右腕、アドゥワ 誠投手である。

 ナイジェリア人の父・アントニーさんと女子バレーのトップリーグであるダイエー・オレンジアタッカーズで7年間プレーした(旧姓:酒本)純子さんとの間に生まれた血筋もさることながら、最大の魅力は様々なスポットで様々な物事を成長に変えていく吸収力である。
例えば、昨秋、[stadium]坊っちゃんスタジアム[/stadium]で行われた愛媛県大会中予地区予選・新田戦における「スライダーに頼りすぎての」初戦敗退は、スポーツジムでの筋トレ、野球部寮での体重増加、さらに当時は130キロ後半が精一杯だったストレートをブルペンで磨くきっかけとなった。

 また、今春、県大会準優勝により出場を果たせた[stadium]四国レクザムスタジアム[/stadium]での四国大会初戦・高知戦での「最速145キロ」の一方で見せた制球難での敗戦は、さらなるフォームづくりからの制球力向上へつながることに。
そして夏の愛媛大会までには長らく封印していたスライダーを再度整え、2回戦の第1シード・川之江戦で晴れて解禁。冬の間に松山聖陵グラウンドで鍛え、絶対的武器となったチェンジアップとのコンビネーションが、初頂点獲得への原動力となった。

 経験をパワーに変え、成長を続ける。これは正に現在のトレンド「ポケモンGO!」と同じ原理である。
そんなアドゥワ投手に残された課題はスピード。愛媛大会では最速143キロに留まった球速を未知なるスポット、聖地甲子園でどこまで伸ばせるか。その爆発的成長が今から楽しみである。

(文=寺下友徳

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2年前の松山聖陵高等学校 野球部訪問!

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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