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ストレッチからリポーズへ

2012.02.23

廣戸聡一の4スタンス理論

第13回 ストレッチからリポーズへ2012年02月16日

【廣戸道場 廣戸聡一先生】

 いきなり実験です。長座姿勢(足を伸ばして座った状態)をつくり、そのまま立ち上がってみてください。こう言うと、いろいろな方法で立ち上がっているところが目に浮かびます。

 一度あぐらを掻くようにして立つ人、片側のひざを折ってから立つ人、それからお尻の横に手をついて立ち上つ人…他にも様々でしょう。また、よく現場でも目にしますが、以上のような姿勢からダッシュを行う練習があります。

 立ち上がる早さも重要なポイントであり、スムーズに立つことができないと当然ゴールも遅れます。このコツ、その違いが、なんとなくお分かりでしょうか。

 もう何度も言ってきているのでピンとくる方もいるでしょう。そう、ここでもポイントになるのは「軸」です。なんの滞りもなくスッと立ち上がれる選手には軸があり、不安定になる選手にはしっかりとした軸がないということなのです。そこでもう一度同じ動きをしてみましょう。今度は軸を意識して、のど元、みぞおち、股関節を片方の足の上で並べます。その側の足を曲げて、ひざを抱えるように体をももの方に近付けていくと…それだけで立ち上がる姿勢ができたはずです。


【ストレッチエクササイズ(野球部訪問より)】

 足を左右に開いた「開脚」の姿勢からも同様です。片側の足を曲げて、軸をつくってからだとスムーズに立つことができます。練習を積んでいくと、どんな姿勢からでも手を地面につくことなく体を起こすことができ、次の動きにつながっていきます。

 本来ストレッチなども関節や腱をグイグイ伸ばすことではなく、自分の動きやすい状態をつくることが目的のはずです。私はこの運動を“リポーズ”と呼び、いろいろなところで実践しています。

 見た目はストレッチのようですが、無理な状態をつくることは一切ありません。むしろ「ゆるめる」ことが目的であり、自然な脱力をしながら体の動きを改善していくのです。

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■次回の廣戸聡一の4スタンス理論の公開は2012年03月01日予定です。お楽しみに!

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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