カンタン4スタンス診断
第6回 カンタン4スタンス診断2012年01月12日
【廣戸道場 廣戸聡一先生】
診断方法はたくさんありますが、どこでも簡単にできるものを紹介します。4つのスタンスのうち、Aタイプ(つま先)かBタイプ(かかと)なのかを判定し、その後Ⅰタイプ(内側)なのかⅡタイプ(外側)なのかを判定します。他には「パラレル」と「クロス」のタイプを判断する診断法もあります。いくつかを試しつつ、自分がどのスタンスにあてはまるのかを確認してみてください。
まず、個人でできる簡単な方法から。真っ直ぐに立った状態から手を肩の高さまで上げ、横に腕を伸ばします(T字)。その状態で上体をゆっくりひねってみます。動きやすさやバランスを感じましょう。
次に手を少し下げ、45度くらいの角度になるように腕を伸ばします(A字)。同じく上体をゆっくりひねってみて、はじめの形とどちらがやりやすかったかを感じます。このときにT字の方がやりやすい人は【Aタイプ】、A字の方がやりやすい人は【Bタイプ】と診断できます。
同様にA/Bの診断ですが、今度はひざ立ちの状態でパートナーの腕を引っぱります。まずは普通のひざ立ちから。上半身から地面に触れているひざまで、真っ直ぐ一直線になる姿勢を保ちます。ここでパートナーの手首をつかんで、ゆっくりと腕のみで引きます。力がしっかりと入り、パートナーを引くことができれば【Aタイプ】となります。次に軽くお尻を引いた形でひざ立ちになります。同じように腕を引きますが、こちらの方がやりやすい、力が入りやすいというようであれば【Bタイプ】だといえるでしょう。引く時は身体を使って引かないように、軽く引きましょう。
続いてⅠとⅡの診断です。まず、股関節の幅くらいに足を広げて真っ直ぐ立ちます。ここから足の内側だけで体を支えるように、足の外側を地面から浮かせます。この状態で上体を左右にひねってみましょう。バランスはきちんと取れているでしょうか?次は反対に、足の外側に体重をかけて内側を浮かせます。同じように体をひねると…いかがでしょうか。内側の方がやりやすい人は【Ⅰタイプ】、外側の方がやりやすい人は【Ⅱタイプ】となるわけです。
これこそ純粋な進歩の仕方であって、きちんと段階を踏んでいかなくてはいけません。大切なものをすっとばして上手くなろうと思っても、そこには必ずひずみが生まれてきます。こうしたことを理解したうえで、私がこれから解説することを読んでほしいと思います。
パラレルとクロスの診断
【押し相撲を実演する廣戸先生】
最後にパラレルとクロスの診断です。パラレルタイプの人は平行に軸を取り、クロスタイプの人は文字通りクロスするように軸を取るという特徴があります。ここではパラレル(AⅡ、BⅠ)、クロス(AⅠ、BⅡ)という風に分類しています。
いわゆる「押し相撲」で、診断を行います。まず、相手に対して両足を揃えて立ちます。お互いに両手を出し、手の平を合わせてゆっくりと押してみます。続いて、両足を相手に対して前後に開いて立ちます。前後に開くのは、ほんの少し1cm位で構いません。その姿勢でも同じように押してみます。足を正対した方が押しやすい場合は【パラレル】、開いた方がいい場合は【クロス】となります。パートナーにも聞いてみて、安定感や力強さがある方を見つけてみましょう。
「Aタイプなのはわかるんだけど、ⅠかⅡかよくわからない」というときには、パラレルとクロスの診断をしてみましょう。これでクロスのタイプだと判断できれば、この人はAⅠタイプだということが予想されます。また診断の際は、少しの力でゆっくりと行って下さい。また、場合によってはっきりわかりにくいケースもあります。自分のタイプに合わない練習を何度も繰り返していると、本来のタイプ以外の動きが部分的に身についてしまうことがあるのです。おかしいなと感じたら、一度力を抜いてリラックスした上でもう一度チェックをしてみてください。すると本来のタイプのところにスッとはまっていくはずです。
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■次回の廣戸聡一の4スタンス理論の公開は2012年01月19日予定です。お楽しみに!