済美高等学校 / 県立松山北高等学校(愛媛)
第6回 済美高等学校 / 県立松山北高等学校
2010年07月07日
ここも「僕らが輝く舞台」
元気一杯の済美3年生たち
「中京大中京と大府が3年生の送別試合をやっているという話を聞いて感銘を受けた」済美・上甲正典監督が済美同様に多くの野球部員を擁し、野澤善浩校長の出身校という縁もある松山北に声をかけてスタートしたのが昨年。今年はマドンナスタジアムから愛媛県高校野球の殿堂である[stadium]坊ちゃんスタジアム[/stadium]に場所を移し、「3年間高校野球でやったことは人生の中で糧になる。今日は補欠であろうと選手であろうと一丸となってやれた」と上甲監督も語ったように、3年生主力選手と1・2年生によるスタンドから送る声援の中、両校の選手たちは公式戦さながらのハッスルプレーを見せていた。
岩城慎也(3年)を出迎える松山北・井上伸二監督
また試合の中ではこんな感動的なシーンも。3回表・松山北の攻撃。平凡なファーストゴロにも果敢にヘッドスライディングする執念を示した先頭バッターの岩城慎也(3年)に、ベンチで出迎えた井上伸二監督は声をかけ、ヘルメットを優しく撫でる。そして岩城は監督のユニフォームを支えに肩を震わせて泣いていた…。
井上監督は試合後、声をかけた理由をこう語ってくれた。「岩城は野球が決してうまくないが、勉強をしっかりやりながら続けて野球をやってきてくれた子です。そしてやってきたものを今日表現してくれた。あれはおじいちゃんになっても孫に語れるヘッドスライディングになります」。
そう、ここも「僕らが輝く舞台」。夏の大会ではそれぞれの場所で闘うことになる彼らであるが、この日は間違いなく一人ひとりが一番の主役であった。
【結果】
済美 10-3 松山北
【バッテリー】
松山北:森田康平‐大北雅史
済美:石井裕介、泉井康佑-廣瀬翔人、福泉誠人
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