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第89回 腰痛対策のコンディショニング(2)2014年03月31日

 こんにちは、アスレティックトレーナーの西村 典子です。

 前回は「腰痛対策のコンディショニング」として、主に疲労がたまったときに起こりやすい腰痛への対応について書きました。特に寝るときの姿勢であったり、下肢のストレッチといったことは自分でもすぐにできることですので、気になる人はぜひ続けてみてくださいね。今回は、前回に引き続き腰痛に対するコンディショニングについて、体幹トレーニングや足首の重要性についてお話をしたいと思います。

【目次】
[1] 体のぶれを少なくするために鍛えたい体幹
[2] 足首を柔らかくすることを意識しよう

体のぶれを少なくするために鍛えたい体幹

 皆さんは体幹(たいかん)という言葉はご存じですか? 人によって微妙にニュアンスが違うこともありますが、平たくいえば手足を除いた体の胴体部分とそれを支える筋肉のことをさしています。野球に限らず多くのスポーツでは、体の軸がぶれないように安定させることを求められていますので、腹筋・背筋を中心としたいわゆる体幹トレーニングを取り入れているチームも多いのではないでしょうか。

 野球の練習においてもバッティングやピッチングのぶれをなくすために、投げ込みをする、振り込みをするという技術の反復によっても体幹は鍛えられますし、バーベルやダンベルといったフリーウエイトを使ったトレーニングにおいても、ウエイトを持った姿勢を保持するために自然と体幹を強化することになります。

 次に腹筋と背筋のバランスについて考えてみましょう。人間は立っている姿勢を保持するだけでも背筋を使っています。腹筋には大きな力が入っていなくても、背筋は常に緊張した状態になりがちです。この状態が続き、背筋力が大きくなると腰が反ってしまい、この状態でプレーを続けると腰痛を引き起こすことが考えられます。
 成長期にある高校生の皆さんは、大人に比べて骨が弱く、大きな物理的ストレスや繰り返される反復ストレスによって「腰椎分離症」や「腰椎すべり症」といった腰椎のケガを受傷しやすい傾向にあります。

 こうしたことをふまえ体幹トレーニングを行うときは、腹筋を少し多めに鍛えることも一つの方法です。背筋は日々鍛えられている一方で、腹筋は意識して鍛える必要があるのです。比率としては「背筋:腹筋=3:7」ぐらいに調整し、より腹筋を強化することを意識して行いましょう。



膝の曲げ伸ばしで腸腰筋を強化する

 ただし腰を大きく反らせるような腹筋運動、たとえば仰向けに寝て膝を伸ばしたまま足を上げ下げする運動は、腰が反りやすく痛みの原因になりやすいです。この場合は仰向けの状態で膝を曲げ伸ばしし、股関節の前側を意識して行うようにすると体幹強化としても十分効果が期待できます。

【次のページ】 足首を柔らかくすることを意識しよう

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プロフィール

西村典子
西村 典子 トレーナー
  • ■ 生年月日:1970年12月5日
  • ■ 出身地:大阪府
  • 奈良女子大学文学部教育学科体育学専攻卒。野球用品メーカーにて勤務後、トレーナーとして10年以上にわたり高校野球・大学野球の現場にたずさわる。野球現場での活動を通して自分たちで自分の体をマネジメントする「セルフコンディショニング」の重要性を感じ、チーム・選手・指導者にむけてスポーツ傷害予防や応急処置、トレーニング(ストレングス&コンディショニング)に関する教育啓蒙活動を行っている。

    一般雑誌、専門誌、ネットなどでも取材・執筆活動中。また整形外科ドクターと野球の傷害予防に関する共同研究活動なども行っている(現在の研究テーマは手指血行障害について)。

    現在、東海大学硬式野球部アスレティックトレーナーをはじめ、さまざまな高校野球部を担当中。
  • ・日本体育協会公認アスレティックトレーナー
    ・NSCA公認ストレングス&コンディショニング・スペシャリスト(CSCS)
    ・NSCA公認パーソナルトレーナー(NSCA-CPT)
    ・日本スポーツ整形外科学会会員 等
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