第425回 宮崎日大高等学校(宮崎)恩師と「カープ野球」の教えを原点に【前編】2017年04月04日

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【目次】(ページ下部のフォトギャラリーもチェック!)
[1]野球を学んだコーチ時代
[2]コーチは嫌われ役でいい」 / 再び野球の世界へ
[3]野球をやる前に

 母校・宮崎日大の監督に就任して3年目の榊原 聡一郎監督と話をしていると「三村さんの教えですよ」「カープで学んだことです」という言葉が何度も出てくる。プロ時代の監督だった故・三村 敏之さんと、選手、二軍コーチとして過ごした広島カープは、榊原監督にとって人生の原点であることがうかがえた。プロ野球選手という華々しい経歴がありながら、引退後波乱万丈の人生を経て、高校野球界に新天地を求めた榊原監督と宮崎日大の挑戦をレポートする。

野球を学んだコーチ時代

榊原 聡一郎監督(宮崎日大)

 監督室の榊原監督の机には2つの写真が飾られている。師と仰ぐ三村さんの遺影と、日南キャンプの際に撮影した広島のチーム写真だ。榊原監督にとっての「原点」はこの2枚に凝縮されているといっても過言ではない。

 81年にドラフト2位で広島に入団し、将来の4番候補として期待され、2軍でホームラン王、打点王を獲ったこともあったが、一軍ではなかなか目が出なかった。90年で現役引退し、その後3年間コーチをやったが「現役で10年、コーチで3年だったけど、本当に野球をやったと思えるのはコーチの3年間の方です」と言い切る。

 まだ28歳で現役に未練もあったが、三村さんの強い希望で2軍コーチを引き受けた。「キャンプは選手時代よりコーチの方がしんどかった」という。その頃、練習のメニューは手書きで出すのが普通だったが、三村さんは当時世に出たばかりのワープロで打つことを思いついた。それを実際に打ったのが榊原監督だった。分厚い説明書と格闘しながら夜中過ぎまで練習メニューを打ち出す。それらをプリントして首脳陣や日南市内に宿泊している報道機関に配って回った。「寝るのは毎日深夜零時を過ぎてからでした」

 朝もまだ暗いうちにグラウンドに行き、芝が剥げているところ、土に穴がないかなど点検するのも役目だった。「当時は、捨て犬が野犬化したのが迷い込んでくることがしょっちゅうありました。狼みたいで本当に怖かったです」と苦笑する。

 広島は練習が厳しく、礼儀やマナーを徹底するのが伝統だ。先輩や目上の人へのあいさつは厳しく躾けられる。キャンプでホテルに宿泊している際も、食事は必ずスラックス着用で靴を履く。人前ではきちんとした格好をすることがマナーだからだ。

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プロフィール

政純一郎
政 純一郎(つかさ・じゅんいちろう)
  • 生年月日 1974年12月18日
  • 出身地 鹿児島市
  • ■ 経歴
    鶴丸高校―同志社大
  • ■ 鹿児島新報で6年間スポーツ担当記者。2004年5月の同社廃刊後、独立
  • ■ 「スポーツかごんまNEWS」を立ち上げ、野球、バスケットボール、陸上、サッカーなど主に鹿児島のスポーツを取材執筆する。2010年4月より奄美新聞鹿児島支局長を兼務
  • ■ 著書に「地域スポーツに夢をのせて」(南方新社)「鹿実野球と久保克之」(同、久保氏と共著)
  • ■ Webでは「高校野球ドットコム」、書籍では「野球小僧」(白夜書房)「ホームラン」(廣済堂出版)「陸上競技マガジン」(ベースボールマガジン)「月刊トレーニングジャーナル」(ブックハウスHD)などに記事を寄稿している。
  • ■ 野球歴は中学から。高校時代は背番号11はもらうも、練習試合に代打で1打席、守備で1イニングの試合経験しかない。現在はマスターズ高校野球のチームに所属し、おじさんたちと甲子園の夢を追いかけている
  • ■ フルマラソンの自己ベスト記録は3時間18分49秒(2010年のいぶすき菜の花マラソンにて)。野球とマラソンと鹿児島をこよなく愛する「走るスポーツ記者」

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