光の升田が「マダックス」達成、センバツ初勝利で歴史を刻む

光・升田早人(日刊スポーツ/アフロ)
<センバツ高校野球:光2ー0彦根総合>◇22日◇2回戦
頼れる右腕が学校の歴史にその名を刻んだ。センバツ初出場の光(山口)が、エースで主将の升田 早人投手(3年)の完封劇で、初陣を初勝利で飾った。
升田がマウンドで仁王立ちした。140キロ前後の直球と、外角低めへ針の穴を通すようなスライダーで彦根総合(滋賀)打線を翻弄した。わずか3安打、11奪三振の快投を見せた。投球数はわずか99球。メジャーで「100球未満での9回完封勝利」を意味する「マダックス」を達成し、好投手として最高の「名誉」も手にした。
安定したフォームからコントロールを乱すことがなかった。四球はわずか1。追い込んだ後の低めへのスライダーが特に効いて三振を11個積み上げた。強力打線に加えて機動力が武器だった彦根総合に、足の攻撃すら許さなかった。
打線は0対0で迎えた8回に岡本 一颯外野手(3年)の適時打で先制。9回には敵失で1点を追加して、主将でエース右腕を援護した。昨年秋からずっとチームを支えてきた大黒柱は、晴れのセンバツ初戦でも、やはりチームの大黒柱だった。
近畿でも上位の打線の評価を受けた彦根総合は自分たちの力を出すことができなかった。そのなかで先発した背番号「10」の勝田 新一朗投手(3年)は7回途中無失点と好投した。こちらも7三振を奪う力投。この悔しさと自信を夏に向けてもらいたい。
(記事=編集部)