奥川 恭伸選手 (星稜)

奥川 恭伸

球歴:星稜

都道府県:石川

ポジション:投手

投打:右 / 右

身長:183.0 cm

体重:82.0 kg

学年:卒業

コラムから抜粋

コラムから抜粋  高校生にスケール、実戦力を兼ね備えた剛腕というのはなかなかいないのだが、奥川恭伸はまさにそんな投手だった。  広島広陵打線相手に、別格の投球を見せた。ステップ幅が狭く、右スリークォーター。胸の張りも小さい。とても力感がないフォーム。しかし速球を見ると、力感があふれており、常時140キロ中盤のストレートは、回転数・威力ともに兼ね備えている。実はこれでまだ7割ほどの出来。まだまだ球威あるまっすぐを投げられるという。全力ではなくても、140キロ後半のストレートを投げることができたのは奥川の投球フォームが神宮のマウンドが合っていたこと。 「少し傾斜が高い感じなのですが、非常に投げやすかったです」  自分の思い通りのフォームで投げられると、ストレートだけではなく、変化球も凄みが増す。125キロ前後のスライダーは縦に鋭く落ち、さらに横に曲がる125キロ前後のスライダー、135キロ前後の高速フォークと、3球種の切れは素晴らしく、広島広陵打線は全く対応ができなかった。ちなみに広島広陵は1週間前に創志学園西純矢を攻略してコールド勝ちを収めている。140キロ台のストレートにも対応し、変化球にも合わせた。その広島広陵打線が全く太刀打ちできないのだから、どれだけ奥川が傑出した存在なのかがうかがえるだろう。  1つ1つの球種も素晴らしいが、奥川のすごさは状況判断能力の高さだ。いきなりアウトはすべて三振に奪ったが、これはすべて狙いにいったもの。三振を狙いにった理由は、前日の試合にあった。初日の2試合、先制したチームが5点を奪い、そのまま勝利している。広島広陵は隙がないチームと警戒していた奥川。立ち上がりが悪ければ、そういう流れになると危惧して、三振を狙う配球を心掛けたのであった。  また、決め球となったフォークはこの神宮大会から使い始めたものだ。  「選抜前で練習をしていて投げられるようになっていたんですけど、しばらく使っていませんでした。神宮大会前で、捕手の山瀬と相談して使うことが決まりました。フォークを投げる目的としては、今後のステップアップとして、まずは神宮大会でどこまで使えるのか。それを試す意味でも使いました」  結果的にフォークが機能し、三振を量産した。
更新日時:2018.11.23

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