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第101回選手権高知大会準決勝展望  「シード4強」の頂上決戦 好投手たちの攻略が大きなかぎ

2019.07.27

 7月13日(土)に開幕、森木 大智(高知1年)の夏初登板148キロや高知東vs高知高専での「延長16回タイブレーク」など全国的な話題を集めつつ準決勝進出の4校が決まった「第101回全国高等学校野球選手権高知大会」。今回は昨年に続きシード4校がそのまま進んだここまでの勝ち上がり、大会中の戦力を分析しつつ、準決勝以降を占っていきたい。

準決勝 7月27日(土)

10:00 

明徳義塾(第1シード)

勝ち上がり 2回戦:高知小津7-0(7回コールド)、準々決勝:高知中央6-4

vs

岡豊(第4シード)

勝ち上がり 2回戦:高知清水12-0(5回コールド)、準々決勝:須崎総合11-1(6回コールド)

12:30

高知商(第2シード)

勝ち上がり 2回戦:高知工6-1、準々決勝:高知西13-1(5回コールド)

vs

高知(第3シード)

勝ち上がり

2回戦:安芸21-0(5回コールド)、3回戦:準々決勝:高知東10-0(5回コールド)

決勝戦 7月28日(日)13:00

*会場はいずれも高知県高知市の高知県立春野総合運動公園野球場

高松商vs高松工芸

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岡豊悲願の甲子園初出場へ絶対エースとなる植田 ジゲン(3年)

 第1試合では昨年9連覇を逃した悔しさを胸に11年連続31回目の決勝戦・2年ぶり20回目の甲子園へ突き進む第1シード・明徳義塾が登場。ただ、彼らに大きく立ちはだかるのは悲願の大会初決勝・甲子園初出場を目指す岡豊の絶対的エース・植田 ジゲン(3年・171センチ69キロ・右投右打・須崎市立浦ノ内中出身)である。

 植田は最速こそ準々決勝で出した140キロながら回転数の多さで今大会も2試合10回を投げ打者35人に対し被安打4・奪三振13・四球1・失点と自責点ともに1と抜群の安定感を発揮。加えて2試合連続コールド勝ちの岡豊は準々決勝で高知中央と激戦を演じている明徳義塾と比べ、疲労度は明らかに少ない。

 明徳義塾としてはまずは1番の古澤 怜大(3年・中堅手・右投右打・高横浜市立岡野中<神奈川>出身)、4番の安田 陸(3年・捕手・180センチ88キロ・右投右打・明徳義塾中出身)を中心に早い段階で先制点・中押し点までを奪い、最終的に最速140キロストレートと縦スライダーを駆使する山田 圭祐(3年・182センチ77キロ・右投右打・藤井寺ボーイズ<大阪>出身)で締める継投策で優位に立ちたい。

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高知商vs高知

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高知商の最速142キロ右腕・真城 翔大(3年)

 第2試合は2年連続38回目の決勝へあと1つ、同じく24度目の甲子園へあと2つと迫った第2シード・[team]高知商[/team]が、4年ぶり32回目の決勝戦経由、10年ぶり14度目の夏甲子園を期す第3シード・高知と激突。両校は秋の県大会決勝戦(高知商10-2高知)、今年5月の県総体準決勝(高知商6-3高知)に続く今季3度目の対戦となる。

 高知商は今大会ではやや持ち味の打線に爆発力を欠く一方で、最速142キロ右腕・真城 翔大(3年・177センチ75キロ・右投左打・四万十市立中村中出身)は、2試合13回を投げ被安打6・奪三振6・いまだ無四球で失点・自責点ともに1と「打たせて取る」真骨頂を発揮。準々決勝・高知西戦4打数4安打4打点と大暴れした1番・西村 貫輔(2年・遊撃手・166センチ70キロ・右投右打・南国ヤングマリナーズ出身)との投打両輪の浮沈がそのまま試合の流れを決めそうだ。

 一方、高知の注目はやはり準々決勝・高知東戦で「148キロ」を叩き出した森木 大智(1年・184センチ81キロ・右投右打・高知中出身)。高知商戦ではリリーフ待機が見込まれるが、もし彼が登板すればどんな状況でも流れを味方に引き寄せる力を有している。

 高知打線ではここまで8打数6安打6打点2盗塁の西村 唯人(3年・三塁手・172センチ76キロ・右投左打・高知中出身)に注目。今大会では1番に入ったことで彼の特長である積極性がさらに際立つ形になっている。よって初回「高知・西村vs高知商・真城」には特に注目である。

文=寺下 友徳

2019年 第101回全国高等学校野球選手権大会高知大会
■開催期間:2019年7月13日~7月27日(予定)
■展望コラム【明徳義塾の復活なるか?スーパールーキー・森木大智の初戦は?第101回高知大会組み合わせ決まる!】

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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