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第95回全国高等学校野球選手権新潟県大会 決勝展望

2013.07.25

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第95回全国高等学校野球選手権新潟県大会 決勝展望 | 高校野球ドットコム
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第95回全国高等学校野球選手権新潟大会決勝 展望

 雨で流れ、いよいよ本日代表校が決定する第95回全国高校野球選手権新潟大会。決勝に勝ち上がったのは、春王者の貫禄を見せ、ここまで圧倒的な強さを見せてきた村上桜ヶ丘と、実力校らしい戦いぶりで接戦をものにし、二年ぶりに決勝に駒を進めた日本文理。ここでは、これまでの戦いを振り返りながら、決勝の展望を紹介しよう。

両校の投手力を分析!

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村上桜ヶ丘ナイン(2013年春季大会より)

 村上桜ヶ丘は3人で形成。今大会はいずれも防御率0点台と圧倒的な安定感を誇る。エースの椎野(3年)は195センチから投げ下ろす速球とスライダーなどの変化球を織り交ぜた投球術が武器。準々決勝では新潟明訓打線を2安打無四球で完封し、成長を見せた。“桜のダル”の異名を持ち、NPBスカウトも熱視線を送る注目の投手だ。2番手の長谷川(3年)は1年生の頃から投げており、経験豊富な左腕。上背はないものの、力強く強気なピッチングで今大会まだ自責点0。3番手の星野(3年)とともに、椎野を全力でバックアップする。

 日本文理の投手陣は4人。2年生エースの飯塚は185センチの恵まれた体躯の本格派。だが、準決勝の巻戦では、ストレートではなく変化球主体のピッチングに切り替え、2安打完封。新たな一面を見せた。控え投手には、大谷内(3年)、小太刀(2年)の両左腕、右横手の菅野(3年)も控えている。この投手陣全体に言えることは、四球が多いということ。飯塚は準々決勝の中越戦でリリーフ登板し、押し出しの四球を献上。また準決勝では7四球と課題を残した。無駄な四球を出さずに、実力を出し切れれば、椎野と互角の投げ合いになるのではないだろうか


両校の打力は?

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日本文理ナイン(2013年春季大会より)

 村上桜ヶ丘は、長谷川、野澤(3年)、河内(3年)の強力クリーンナップが打線の中心。1年の頃から打線を牽引する長谷川はスイングスピードが早く、広角に打ち分けられる巧打者。野澤は春不調も、今大会では河内とともに勝負強いバッティングを見せている。また7番で主将の松内(3年)、9番・秋山(3年)も粘り強いバッター。クリーンナップや強力下位打線の前にいかにランナーを出せるかがポイントになりそうだ。

 日本文理は破壊力抜群の打線が自慢。大器の片鱗を見せているルーキー・星(1年)を1番に据え、飯塚、小黒(3年)、渡辺大(3年)のクリーンナップは超高校級。4番に座る小黒は準々決勝の中越戦であわやサイクルヒットという3安打の固め打ち。思い切りの良いスイングが魅力だ。また、8番・鎌倉(2年)、9番・池田(2年)の下位打線もあなどれない。ここまでの戦いでは、得点圏にランナーを置き、この2人がきっちり還してきたことも大きいだろう。どちらも抜け目のない打線が魅力だ。

総評

 以上を踏まえると、安定した投手陣を擁する村上桜ヶ丘が若干優勢か。ただ、日本文理は下級生主体のチーム。投手陣が四死球で自滅せず、打線がつながると一気にたたみかける破壊力があるだけに、十分勝機はある。運命の試合は、本日13時〜[stadium]HARD OFF ECOスタジアム[/stadium]で行われる。

(文=編集部)

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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