虎姫vs膳所
虎姫がセンバツ出場校の膳所を破る
2安打2打点の活躍を見せた吉沢元気(虎姫)
14日から春季滋賀大会が開幕。[stadium]今津スタジアム[/stadium]の第1試合では21世紀枠でセンバツに出場した膳所が登場し、同じく進学校で名高い虎姫と対戦した。虎姫はエースナンバーの樋口 敬大を起用したのに対して膳所は公式戦初登板となる伊東 篤志を先発マウンドに送り出した。
膳所は2回表に一死二塁から8番の有川 耀翔の適時打で1点を先制。しかし、虎姫はその裏に一死一・三塁から8番・藤元 潤法のスクイズですかさず同点に追いつく。するとその藤元が3回からマウンドに上がり、三者凡退に抑えて流れを引き寄せる。流れを掴んだ虎姫は3回に二死三塁の好機で4番の河村 大哉が適時打を放ち勝ち越しに成功する。さらに4回には相手守備の乱れから4連打などで4点を追加。6対1と大きくリードを奪い、伊東をマウンドから引きずり下ろした。
膳所は4回途中から2番手で登板した長野 友樹が追加点を許さず、味方の反撃を待つ。しかし、虎姫の堅い守りに阻まれ、7回までに4併殺と流れに乗れない。それでも8回に相手の失策と5番・石川 唯斗の犠飛で2点を返す。さらに続く二死三塁の好機で古高 遼がホームスチールを決め、2点差と虎姫を追い詰める。しかし、8回途中から3番手で登板した脇阪 南斗が膳所の反撃を断ち切り、6対4で虎姫が逃げ切りに成功した。
虎姫は3投手による継投のタイミングが抜群だった。虎姫の田濃良和監督は「奇跡ですよ」と笑ったが、4併殺に4回の集中打と攻守ともに粘り強い野球を見せつけた。
膳所は序盤で流れを掴めず、後手に回ったのが痛かった。「こんな感じではないでしょうか」と膳所の上品充朗監督はサバサバした表情で試合を振り返った。センバツを終えてから選手たちには見えない疲労などが感じられていたようで「クールダウンする必要がある」とエースの手塚 皓己やセンバツで4番を打った川村 いつきらがスタメンから外れた。
それでもデータを駆使したポジショニングは健在で定位置なら安打になっていた打球が正面を突く場面が何度か見受けられた。夏に向けては個々の力を上げていきたいところだ。
(取材・写真= 馬場 遼)