試合レポート

埼玉栄vs川越東

2012.04.25

埼玉栄vs川越東 | 高校野球ドットコム

得点シーン(埼玉栄)

栄、そつなく初戦突破

 埼玉栄がそつのない試合運びをみせ、終わってみれば大差で勝ち上がった。

先発は埼玉栄がエースの左腕・本間、川越東は先日の川越初雁戦で見事な火消しを見せた藤野が先発する。
本間は初回からスライダーが冴え、そのスライダーを中心に組み立て川越東打線を寄せ付けない。

先制は埼玉栄だった。2回表、この回先頭の坂本が内野安打で出塁すると続く鈴木が送り1死2塁で7番・武井を迎える。ここで武井の打球はライト前に落ち1死1,3塁とすると、続く西本がきっちりとスクイズを決め1点を奪うと、さらに9番・本間にもレフト線へタイムリー2塁打が飛び出し、埼玉栄がこの回2点を先制する。

4回には、この回先頭の鈴木がセンター前ヒットで出塁すると、続く武井がエンドランを決め無死1,3塁とチャンスを広げる。ここで8番・西本がスクイズを決め3点目を奪った所で川越東ベンチは藤野を諦める。

だが、代わった高橋、加藤も流れを止めきれない。1番・猪野にライト前タイムリーを打たれると、その後守備も乱れ送球エラーにワイルドピッチが飛び出しあっという間に6-0とされてしまう。5回にも西本のタイムリーで7点目を奪った栄に対し、川越東打線は3巡目になりようやく本間を捕らえ出す。6,7回と塁が賑やかすと4番・小寺、立川が大飛球を打つが埼玉栄外野陣の好守備に阻まれ1点も奪えず7-0の7回で試合を終えた。

終わってみれば大差だったが、力の差はそこまでは感じない。どちらかといえば川越東の自滅のような展開で終わってしまった。走塁と守備からリズムを作る野球を目指している川越東だが、その守備が乱れるなど夏に向け課題を残した。夏まで残り3ヶ月、早急に整備したい。

 一方の埼玉栄は、
「初戦の硬さもあったが、本来は単純に打っても4,5点は取れるはず」
と細渕監督が言うように決して打線は万全ではない。それでも下位でチャンスを作り、足や小技を絡め得点を奪ってしまうあたりはさすが試合巧者の埼玉栄といった所か。投手陣は本間の他に右3枚佐藤、板橋、芝崎と揃えているだけに打線の爆発が待たれる所であろう。

(文=南 英博)
(撮影=滝島利夫

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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