法政大高vs都立調布北
四番ラオクス君(法政大高)
調布北、最後まで引きずってしまった初回の攻防の明暗
結果的には、初回の攻防の明暗が、そのまま試合の流れを作ってしまった形になった。
都立調布北は初回、1死後高橋君が四球で出ると齊藤陸君のバントは上手く三塁手の前に転がって内野安打となる。法政大高の左腕北原君の立ち上がりを崩す絶好のチャンスとなった。
ところが、宮入君の当たりは快音を残したのだが、二塁正面ライナーとなり二走も戻れず併殺。
その裏、法政大高は簡単に2死となったがそこから二者連続四球。岩田君が左前打でつないで満塁とすると、またも連続四球にボークもあって3点が転がり込んだ。調布北の20番をつけた先発桑原君はいい滑り出しかと思われたのだが、いきなり制球が定まらなくなってしまった。
2回から都立調布北は1番をつけた真嶌君がリリーフして、2回のピンチを逃れると、試合そのものもまとまっていった。
そして、真嶌君が何とか凌いでいる間に、都立調布北は5回に鈴木瞬君のタイムリーで1点を返した。さらに、6回にも二番手の荒井君に対して齊藤陸君、宮入君と中軸の連打で好機を作ると、ボークで追加点。なおも無死二塁で同点機だったが、ここでもいい当たりが正面を突いてしまった。
逆に法政大高が7回、死球の宮坂君を送って、二番菊田君の左越二塁打、四番ラオクス君の左翼線二塁打などで2点を追加。8回にも2死満塁から、野澤君が左前へダメ押しともいえる2点タイムリー打を放った。
中盤には追い上げかかっていた都立調布北に対して法大高は8回から3人目となる内山君を投入。内山君は、飄々とした感じで1四球は与えたものの、他をしっかりと抑えて味方のリードを守り切った。
4月だというのに、この日も寒かったのだが、リリーフのマウンドで、すぐに自分の投球が出来たということは、しっかりと準備をしていたいうことだろう。
(文=手束 仁)