とわの森三愛vs札幌啓成
12安打10得点で7回コールド 元帯広農指揮官、新天地で公式戦初勝利
<秋季北海道高校野球大会札幌支部予選:とわの森三愛10-1札幌啓成(7回コールド)>◇9日◇2回戦◇札幌円山球場
とわの森三愛が12安打10得点の大勝で準決勝進出。
試合は3‐1ととわの森三愛が2点リードで迎えた4回表、1死1塁として9番・和賀 大和が四球を選んで1・2塁とすると、1番・中村 悠飛が四球で満塁となる。ここで打席に入った2番・山本 陽太の適時中前安打と相手投手・寺岡 準平の暴投、相手野手の失策などでこの回に一挙4点を挙げ、7-1とリードを6点に広げる。
札幌啓成は4回裏、1死から5番・小澤 一球の遊内野安打や相手バッテリーのミスなどで2死3塁とするも、7番・豊田 航樹が遊ゴロに倒れて得点とはならなかった。
とわの森三愛は5回表、先頭の7番・梅田 一輝の左二塁打で無死2塁とすると、代打・小南 真之介の右前ヒットで1・3塁とチャンスを拡大。続く1番・中村の打球はサードへと転がるが、これをサードがエラーし、この回に1点を加えることとなった。
5回裏、札幌啓成は1死から9番・寺岡が内野安打で出塁すると、1番・佐藤 和磨の併殺崩れで2死1塁。続く2番・畠山 侑大は右飛に倒れてこの回は無得点だった。
とわの森三愛は6回表、山田 晴道の右前安打、7番・梅田の犠打で2死2塁とし、ここで8番・小南に期待がかかる。しかし、中飛に倒れて得点ならず。
札幌啓成は6回裏、4番・鎌田 敏匡がフルカウントからの死球で塁に出るも、5番・小澤の打席でけん制死。もったいないミスを犯してしまう。その後、四球などで2死1塁とするも、6番・石山 大樹が見逃し三振でこの回も無得点に終わる。
7回表、とわの森三愛は小南の安打で出塁すると、続く中村の打球は左中間を破る適時安打となり1点を追加。3番・出雲崎(いずもざき) 絋も適時中前安打で続いてさらに1点を追加して10-1とリードを9点に広げた。
コールド負けだけは避けたい札幌啓成だったが、7回表の攻撃は3者凡退に終わりゲームセット。大会規定により、とわの森三愛が10-1で札幌啓成に7回コールド勝ちし、元帯広農監督の前田康晴監督の公式戦初勝利を飾った。前田監督は試合後の取材に、エラーが絡む得点は「秋の大会なので想定していた」と見解を示したうえ、先発の丹投手については「初戦をしっかりと作ってくれた」と讃えていた。
(文=小林 英介)