大島vs鹿児島商
好判断、好走塁で流れ引き寄せる・大島
大島4点目(奄美新聞提供)
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<第104回全国高校野球選手権鹿児島大会:鹿児島大島4-0鹿児島商>◇14日◇3回戦◇鴨池市民
鹿児島大島・大野 稼頭央(3年)、鹿児島商・三浦 颯真(3年)、両エースの好投で5回表まで両者無得点だった。
5回裏、鹿児島大島は無死一、三塁で、ファウルフライの間に三走・美島 永宝(3年)の好走塁で先制点を挙げた。7回は2死満塁で4番・西田 心太朗(3年)が走者一掃の左越え二塁打を放って3点の追加点を挙げた。
エース大野は中盤、ボールが先行して走者を出す場面もあったが要所を締めて、9回は3者連続三振で試合終了。12奪三振で完封した。
5回裏無死一、三塁。鹿児島大島の三走・美島がなぜかスタートを切った。サインは一走のエンドランだったのを勘違いして飛び出した「ミス」だ。
1番・有馬 航大(2年)の打球は三塁方向へのファウルフライ。慌てて三塁へ戻る。そこでホッとすることなく「タッチアップ狙いに切り替えた」(美島)。
三塁ベンチ前で捕球した三塁手と打球を追いかけた捕手が交錯して倒れた。一塁手のホームベースカバーも遅れている。「行ける!」と自ら判断して本塁に突っ込んだ。クロスプレーだったが間一髪セーフ。チームに大きな流れを引き寄せた好判断、好プレーだった。
鹿児島大島・大野、鹿児島商・三浦、大会屈指の左腕、右腕の投げ合いで両者ともなかなか得点機が作れない拮抗した展開だった。三走でフライが上がればタッチアップを狙うのは「いつも練習でやっていますから」と美島。日頃の修練の成果を8強入りのかかった大事な試合で出すことができた。
エース大野は12奪三振の好投で完封。7回には内野安打3本で満塁のチャンスを作り、それまで無安打と当たっていなかった4番・西田が走者一掃の二塁打で貴重な追加点を挙げた。それぞれが果たすべき役割を果たし、2年連続となる夏8強入りをつかんだ。
(取材=政 純一郎)