Column

明徳義塾(高知)編「甲子園で安定した実績を残す明徳義塾のつながり!」

2016.01.25


左から高校時代の岸 潤一郎選手、北川 倫太郎選手

 1992年バルセロナオリンピックで、日本人として史上初高校生で出場を果たした卓球の仲村 錦治郎選手をはじめ、第68代横綱・朝青龍、そして今年の初場所で日本人力士として10年ぶりの優勝を果たした大関・琴奨菊、プロゴルファー・松山 英樹選手など様々なスポーツ界で活躍する選手を多く輩出している明徳義塾

 明徳義塾と聞くと縦じまに「明徳」の二文字の入ったユニフォームを思い浮かべる人も多いのではないだろうか。なんといっても、春夏通算53勝31敗と安定した実績を誇り、初戦敗退は春2回、夏は2015年の1回だけ。このように素晴らしい実績を残している明徳義塾のつながりを紹介する。

甲子園で歴史を刻むとともに名選手を数多く輩出

 明徳義塾高校野球部は選手権17回、選抜15回の出場を誇り、2010年から2015年まで6大会連続で夏の甲子園出場を果たしている。1982年に明徳高として初出場を成し遂げると、その後も、1983年には選抜ベスト4、1984年には選抜ベスト8と強豪校としてステップアップしていく。そして高校野球ファンの間で今でも話題になっているのは第74回全国高等学校野球選手権大会2回戦での松井 秀喜選手への5打席連続敬遠である。また、第80回全国高等学校野球選手権大会準決勝で松坂 大輔投手率いる横浜高校に6点差から逆転負けしたことが今でも話題にのぼる。

 このように松井 秀喜選手の5打席連続敬遠で大きく話題にとりあげられ、1998年夏の甲子園では、準決勝で横浜高校に6点のリードから逆転負けを喫するなど、ショックが残る負けを経験してきた。

 そんな中、2002年の第84回全国高等学校野球選手権大会明徳義塾は夏の甲子園9回目の出場を果たす(因みにこの大会ではベスト8に勝ち上がったチームのうち半数の4チームが四国勢であった)。1回戦、2回戦を勝ち上がると3回戦では常総学院と対戦。この試合、3回終了時までに4対1とリードするも常総学院の反撃を受け、7回に同点に追い付かれると8回表に勝ち越しを許してしまう。一転、追う展開になった明徳義塾だがその裏、沖田 浩之森岡 良介(東京ヤクルトスワローズ)の連続本塁打で逆転に成功。そのまま9回の攻撃をしのぎきり7対6で勝利した。

 勢いに乗った明徳義塾はその後も勝ち進み、決勝で智辯和歌山に勝利し、ついに初優勝を果たした。翌年、鶴川 将吾の活躍で2003年の第75回選抜はベスト16、2004年は第76回選抜はベスト4、第86回選手権はベスト16と上位に勝ち進んでいる。

 2010年の第92回選手権から2015年の第97回選手権まで、夏の大会では6大会連続で出場し、その間に岸潤一郎多田 桐吾らなどの名選手を輩出するなど、安定した地位を築いている明徳義塾。今年も高校野球を盛り上げる存在になることは間違いないだろう。

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近年の卒業生

 伊藤光石橋 良太北川 倫太郎などプロへと進んだ選手も多く、また大学で続ける選手では馬淵監督の母校である拓殖大へ進学する選手が多い。2015年は甲子園を沸かせた岸潤一郎選手が入学。また昨年、甲子園に出場した3年生も好選手が多く、強豪大学で続ける選手が多くなりそうだ。

■2008年度卒
伊藤 光(オリックス・バファローズ) ※関連コラム
馬淵 烈拓殖大-シティライト岡山-拓殖大コーチ)

■2009年度卒
安田 直人拓殖大JR西日本

谷 幸樹(関西大-兵庫ブルーサンダーズ-徳島インディゴソックス

■2010年卒
栗野 翔太郎(道都大-群馬ダイヤモンドペガサス-石川ミリオンスターズ)
石橋 良太拓殖大-Honda-東北楽天ゴールデンイーグルス)

■2012年度卒
森田 駿流通経済大
北川 倫太郎(東北楽天ゴールデンイーグルス)
尾松 義生拓殖大

■2013年度卒
杉原 賢吾拓殖大
伊與田 一起(専修大)
福永 智之(横浜商科大)

■2014年度卒
岩見 昂(道都大)
宋 皞均日本大
逸崎 友誠拓殖大
小方 聖稀(拓殖大

■2015年度卒
岸 潤一郎拓殖大) ※2013年インタビュー
多田 桐吾(関西大)
田中 秀政天理大
安田 孝之(大阪学院大)


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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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