試合レポート

土佐塾vs高知東工

2018.07.21

土佐塾「聖戦の夏」に大会初8強、土佐へのリベンジへ!

 「今は学校の方針で平日の部活は1時間。練習試合で実戦経験を兼ねている状態ですけど、必ずいいチームにします。選手たちと一緒にがんばります」

 

 

 6月9日、春季県大会準々決勝に続き土佐の前に歯が立たなかった練習試合後。両翼97m中堅120m・内野は黒土、外野は青々とした芝生が敷き詰められた2016年10月完成の「ボールパーク」土佐塾30周年記念グラウンド野球場の上で、2012年の硬式野球部創設以来現在まで指揮を執る白壁 大輔監督は巻き返しを誓った。

 

 

 それから約1か月半。彼らは誓いを現実のものとしている。1回戦で曲者・高知農を7回コールドを下さすと、この高知東工戦でも堅実なたたきを披露。
1回表一死三塁から3番・小笠原 優大(2年・一塁手・173センチ68キロ・右投右打・土佐塾中出身)の中犠飛で先制すると、2回裏も二死からの安打・盗塁後に8番・髙井 力樹(3年・右翼手・169センチ69キロ・南国ヤングマリナーズ出身)が、左前適時打で2点目。
さらに5回表には敵失に乗じ、5番・馬場 智基(2年・遊撃手・171センチ65キロ・右投右打、ニュー・ヤンキース<大阪・硬式>出身)の中前適時打などで3点。6回表にも2番・西内 一徹(2年・二塁手・173センチ75キロ・土佐塾中出身)の右越2点に三塁打などで3点。10安打2四球で8得点と効率のよい攻めが光った。

 

 土佐塾は先発左腕の河邑 進之介(3年・182センチ79キロ・左投左打・土佐塾中出身)も最速128キロのストレートと110キロ台のスライダー・100キロ台のカーブを織り交ぜ高知東工打線に的を絞らせず。5回裏に下位打線の3連打で無死満塁とされ、併殺で1点を失った以外は危なげなく102球6安打2四球5奪三振で7回を完投。土佐塾は硬式野球部創部7年目にして初の高知大会2勝・ベスト8入りを成し遂げた。

 準々決勝の相手はくしくも今年2度辛酸を舐めた宿敵・土佐。聖地にも名を轟かす名門相手にリベンジを果たすため、そして聖戦の先にある新たなる高みに昇るため。土佐塾は今ある全身全霊を込めて「伝統の全力疾走」にぶつかっていく。

(レポート=寺下 友徳

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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