試合レポート

高知商vs高知東

2010.07.20

2010年07月20日 高知市営球場

高知商vs高知東

2010年夏の大会 第92回高知大会 2回戦

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岡本健斗(高知商)

高知商、「修正能力」発揮しベスト8へ!

試合を終えベンチ裏へ出てきた高知商・正木陽監督の口から思わず発せられた「疲れた……」というつぶやき。それは高知商にとってこの試合に最もふさわしい表現であろう。

序盤のペースは高知東であった。初回から「直球も変化球も浮いていた」高知商先発・岡本健斗(3年)を1死満塁と攻め立てた彼らは、3回には6番・藤橋亮太(2年)の詰まりながらもレフト前に落とすタイムリーで先制点を奪取。先発の西内悠貴(3年)もストライクゾーンの4隅を突く丁寧なピッチングで2回を無難にしのいだ。

しかし波乱の種火は、高知東先制直後の3回裏、「自分が打たれたし、走りながら打つのが自分は得意なので、全力で走って相手にプレッシャーを与えようとした」先頭打者、8番の岡本によるショート内野安打から、9番・古味翼(3年)の同点タイムリー3塁打、2番・大久保誠詞(3年)の勝ち越し犠牲フライで、すぐに消し止められる。

高知商はその後、犠牲バントを確実に得点に結び付けるソツのない攻撃と、「春は自分の持ち味である速いテンポの勢いだけで投げていたが、最近ではけん制などを入れて同じテンポにならないようにしながら守りやすくすることを心がけている」岡本の復調で、相手にペースを握らせることを許さず。4対1で迎えた8回表の1死満塁のピンチも注文どおりの併殺で仕留めた高知商は、4年ぶりの甲子園入りの第一関門である2年ぶりの夏ベスト8入りを、終わってみれば危なげない形で決めたのであった。

(文=寺下 友徳


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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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