今年は大会4日目がゲキアツ!注目の好カード、激戦ブロックを徹底紹介!
増田珠(横浜)と川端健斗(秀岳館)の対決は注目が集まりそうだ
ついに第99回全国高等学校野球選手権の組み合わせが決まった。今年の特徴は3回戦までの組み合わせが決まっていること。去年とはどこと当たるか分からない。そういうワクワク感と違い、どのブロックにどの学校が入るのか?先を見て大会を予想できる面白さがある。1回戦から激戦の組み合わせ。全校が登場する大会7日目の第3試合までの試合の中から厳選して好カードを紹介をしていきたい。
やはり注目は大会4日目の8月10日。高校野球ファン、高校球児ならば思わず興奮したくなるカードが並んだ。
広島広陵vs中京大中京
秀岳館vs横浜
興南vs智弁和歌山
大阪桐蔭vs米子松蔭
とにかく熱いカードが多い。広島広陵はプロ注目で、さらにU-18の一次候補に選出された平元 銀次郎と中村奨成のバッテリーは超強力。平元は左腕ながら常時140キロ台のストレートを低めに集め、中村はベストスイングすれば、スタンド上段にもっていくパワーは圧巻だ。対する中京大中京は高校通算56本塁打の鵜飼 航丞、磯村峻平、伊藤稜と140キロを超える左腕を揃え、打線に切れ目がなく、破壊力は今大会屈指。激しい試合が期待できそうだ。そしてなんといっても注目が秀岳館vs横浜の対決。試合運びが上手く、そして140キロ後半の速球を投げ込む田浦文丸、川端健斗の両左腕を揃え、優勝候補に挙がる秀岳館。横浜は打率6割、5本塁打の増田珠を軸とした強力打線は脅威。ただ投手力、戦術を比較した場合、横浜はだいぶ不利。秀岳館投手陣を攻略できる強打を発揮することができるか?
また興南vs智辯和歌山の一戦は2010年の選抜を思い出す方も多いのではないだろうか。143キロ左腕・宮城大弥(1年)の投球がカギ。また打線もつながった時の打線は脅威。智辯和歌山は2年生スラッガー・林晃汰の打棒に期待がかかる。
春夏連覇を狙う大阪桐蔭は、強打の米子松蔭と対戦することが決まった。初戦ではどんな戦いぶりを見せるのだろうか。とにかく10日の4試合は、最後まで見離せない。凄いのは第1試合の勝者が第2試合の勝者と対戦し、そして第3試合の勝者が第4試合の勝者と対戦すること。特に第1試合、第2試合の4校はかなりタフな戦いが強いられることになる。
そのため大阪桐蔭、勝ち上がりはかなり大変で、勝利した場合、2回戦は興南と智辯和歌山の勝者と対戦。3回戦では仙台育英、滝川西、日本文理、鳴門渦潮のいずれかと対戦することとなる。連覇の道のりはかなり険しい。そして、大阪大会の投手と比べると一回り、二回りも高い。まだ大阪大会を見る限り、危うさを感じる戦いぶりだった。たとえ接戦でも最後は競り合いを制す。2014年のような勝ち上がりを期待したい。
他ではどんな注目カードがあるだろうか。夏連覇を目指す作新学院の初戦の相手は盛岡大附との対戦が決まり、盛り上がった。今年の作新学院は、8盗塁の鈴木萌斗、技巧派左腕・大関秀太郎が中心。この夏は最速151キロ右腕・石川翔擁する青藍泰斗を攻略した打線は嫌らしいが、盛岡大附は高校通算60本塁打の植田拓などスラッガー揃い。お互い得点能力が高いので、打撃戦が展開されそうだ。前橋育英と山梨学院の一戦も気になる。特に前橋育英は140キロ投手を4人揃えるが、山梨学院も高い攻撃力を誇る。かなりハイレベルな戦いが強いられそうだ。同ブロックには強打の日大山形と試合巧者・明徳義塾との対戦が実現。そして、同じブロックには木更津総合vs日本航空石川、花咲徳栄vs開星の対戦が実現と、非常に楽しみなカードが多い。
早稲田実業を破った東海大菅生は、高岡商と対戦。高岡商は最速148キロ左腕・山田龍聖擁するチームだけに打ち崩すのは難しく、打線も力がある。東海大菅生は自慢の守備力の高さで対抗したい。同ブロックでは、総合力が高い明豊、打線に力がある神村学園、完成度の高い野球で勝負する青森山田と実力は拮抗しており、どこが勝ち上がってもおかしくない。
このブロックは、初戦からのカードも面白いが、2回戦~3回戦のカードを予想すると、楽しみがさらに増えてくる。特に前橋育英のブロックは、関東勢がもし勝ち上がると、甲子園で開催される関東大会のようである。
そのほかにも楽しみなカードは非常に多い。全48試合の見どころは、また大会開幕から連日お伝えしていきたい。
(文・構成:河嶋 宗一)