試合レポート

松山東vs松山南

2013.09.16

緊迫の「スミ1ゲーム」

松山東vs松山南 | 高校野球ドットコム 

114球7安打2奪三振無四球完封の松山東・亀岡優樹(1年)

 初回・松山東は二死から3番・村上 貴哉遊撃手(2年・主将)の二塁まで8秒06で到達する左翼「前」二塁打からつかんだ一・二塁から5番・國政 隆吾捕手が適時左前打。が、その後は弘前学院聖愛小野 憲生(3年)を髣髴とさせるライズ系右サイドハンドの松山南エース・青木 孝洸(2年)の粘りの投球にあと一本が出ず0を並べることに。

 しかし、青木以上に素晴らしかったのは「強い責任感を持ってマウンドに立った」松山東の1年生右腕・亀岡 優樹である。松山南・堀口政明監督が「ストレートに力負けしていたし、変化球も低めストライクゾーンに決まっていた」と振り返ったように、横滑りするスライダーとストレートのコンビネーションで27アウトのうち9個を内野ゴロで仕留める巧みの投球を披露する。

 そして、クライマックスは9回表にやってきた。松山南は二死無走者から4番・水口 貴仁左翼手(2年)が左翼線二塁打。続く青木もファーストミットを弾く安打。「これで同点!」誰もが思った瞬間、松山東9番・田中 一朗のレーザービームが國政に突き刺さった。

 勝った松山東が見事なのはもちろんだが、敗れた松山南も見事。済美安樂 智大(2年)登場の第1試合(2013年09月16日)と比べ観衆は10分の1に減ったが、緊迫感は第1試合の10倍感じることができる「スミ1ゲーム」であった。

(文=寺下友徳

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.05.20

【春季京都府大会】センバツ出場の京都国際が春連覇!あえてベンチ外だった2年生左腕が14奪三振公式戦初完投

2024.05.20

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在31地区が決定、宮城では古川学園、仙台南、岩手では盛岡大附、秋田では秋田商などがシードを獲得

2024.05.21

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在33地区が決定、岩手では花巻東、秋田では横手清陵などがシードを獲得〈5月20日〉

2024.05.20

【秋田】横手清陵と本荘が8強入り、夏のシード獲得<春季大会>

2024.05.21

いまも3人が現役で奮闘中! 200勝達成したダルビッシュの同期生

2024.05.15

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.05.17

「野球部や高校部活動で、”民主主義”を実践するには?」――教育者・工藤勇一さん【『新しい高校野球のかたち』を考えるvol.5】

2024.05.16

【宮城】仙台一、東北、柴田、東陵がコールド発進<春季県大会>

2024.05.19

【東海】中京大中京がコールド勝ちで17年ぶり、菰野は激戦を制して23年ぶりの決勝進出<春季地区大会>

2024.05.18

【秋田】明桜がサヨナラ、鹿角は逆転勝ちで8強進出、夏のシードを獲得<春季大会>

2024.04.21

【愛知】愛工大名電が東邦に敗れ、夏ノーシードに!シード校が決定<春季大会>

2024.04.29

【福島】東日本国際大昌平、磐城、会津北嶺、会津学鳳が県大会切符<春季県大会支部予選>

2024.04.22

【春季愛知県大会】中部大春日丘がビッグイニングで流れを引き寄せ、豊橋中央を退ける

2024.04.22

【鳥取】昨年秋と同じく、米子松蔭と鳥取城北が決勝へ<春季県大会>

2024.04.23

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?