【中日】祖父江 大輔(愛知高出身)&福 敬登(神戸西出身)が最優秀中継ぎ同時受賞!投手陣は大卒、社会人が牽引
福 敬登(神戸西高 – JR九州)
中日の契約更改が荒れ模様だ。木下 拓哉、福谷 浩司、福 敬登と主力3選手が相次いで保留。選手会から抗議文を送られる異例の事態となっている。
そんな中、自身初のタイトルとなる最優秀中継ぎに輝いた祖父江 大輔が一発更改した。契約更改後の記者会見では、「話し合って納得した」とコメントしており、わだかまりはなさそうだ。
祖父江は2013年ドラフト5位で指名を受け、トヨタ自動車から中日へと入団した大卒社会人出身の選手で1年目から中継ぎとして54試合に登板。今シーズンまでに通算317試合で82ホールド、防御率2.88と結果を残している。
今シーズンの中日投手陣を見ると、生え抜き選手では高卒出身の選手よりも大卒や社会人そして独立リーグ出身の選手の活躍が目立っている。
祖父江と同じく最優秀中継ぎのタイトルを獲得した福もJR九州出身であり、26試合の登板で防御率2.77の結果を残した又吉克樹も四国アイランドリーグplusの香川出身である。高卒出身者では開幕から守護神を任された岡田 俊哉(智弁和歌山高)が不振にあえぎ、藤嶋 健人(東邦高)も勝ちパターンに入ることができなかった。
先発投手陣ではFA権を行使せず残留が決まった大野 雄大(佛教大)に福谷(慶応大)、柳 裕也(明治大)と勝ち星のトップ3はいずれも大卒の選手だった。それ以降も、勝野 昌慶(三菱重工名古屋)や梅津 晃大(東洋大)、岡野 祐一郎(東芝)が続いており、高卒の選手の名前は出てこない。
今シーズン先発で白星を挙げた高卒の選手は山本 拓実(市西宮高)、小笠原 慎之介(東海大相模高)、清水 達也(花咲徳栄高)がそれぞれ1勝ずつを挙げただけ。大卒や社会人出身の選手たちが結果を残している一方、高卒出身の選手たちが苦しんだシーズンだったのである。
しかしフェニックス・リーグでは最終戦で山本が6回2失点、11月26日には清水が5回1失点、9奪三振と結果を残した。肘の故障から復帰を目指している石川 翔(青藍泰斗高)も順調に登板を重ねているのは明るい材料だ。
主軸となる大卒や社会人出身の投手たちに加えて高卒出身の若い投手たちが躍進すれば、来シーズンのAクラス入りはもちろん、それ以上も狙えるようになりそうだ。
(記事:勝田 聡)