スケールだけではないことを証明した達孝太(天理) 試合序盤で見せた高い修正能力
明治神宮大会準決勝に先発した達孝太(天理)
11月18日に行われた明治神宮大会準決勝の中京大中京と天理の試合は激しい乱打戦の末、中京大中京が10対9で勝利した。
敗れた天理は先発した大型右腕の達孝太は、7イニングを投げて5失点と強打の中京大中京打線に押される苦しい投球となったが、それでも尻上がりに調子を上げていき好投手の片鱗は見せた。
実は試合序盤、達は違和感を抱えながらの投球を強いられていた。
「マウンドがいつもより固くて、傾斜も急でした。真っ直ぐが走らなくて、抜けている感じがありました」
そこで達は、3回からランナーがいなくてもセットポジションでの投球を敢行。セットポジションで投球することでフォームのバランスが良くなり、中盤の粘りの投球を生むことが出来た。
「ブルペンでは良かったのですが、マウンドに上がると(感覚が)違いました。思い切り投げたら浮きそうだったので、今日は8割くらいで投げました」
それでも強打の中京大中京打線が相手とは言え、7四死球を与え7失点したことには「悔しいです」と試合を振り返る。力不足を痛感し、オフシーズンでは体力作りから着手して更なる向上を誓った。
「まずは体重を増やしたいです。体重はあればあるほど良いです。(球速は)最低でも150キロを投げたと思っています」
身長が192センチあることから、その将来性に大きな注目を集める存在となった達。来年の春に、どこまで成長した姿をみせるのかとても楽しみだ。
(記事=栗崎 祐太朗)