都立深川vs都立北豊島工
ポイントは1歩前!都立深川エース・関端の好投で7回コールド勝利!
都立深川と都立北豊島工が、[stadium]大田スタジアム[/stadium]で対戦。試合は都立深川が手堅く攻撃した。
初回、1番・柴田直人がレフト前でチャンスメイクすると2番・岡室克海がすかさず送りバント。得点圏にランナー進めると、3番・古川隼人はセンターの頭上を越えるタイムリー。ボールが外野を転々としている間に打った古川も一気にホームイン。
ランニングホームランで都立深川が2点を先制すると、2回には都立北豊島工の2番手・池田優樹から4番・細井幸太朗の右中間への二塁打などでさらに2点を追加。これで4対0とする。
都立深川の先発は2年生エース・関端隼人。179センチ68キロと少し細身の体格ながら、セットポジションからしなやかな投球フォーム。かつ重心をしっかり前に運び、腕を振っているからか、ストレートには切れがある。さらに抜いたカーブと切れ味の鋭い縦のスライダーで都立北豊島工打線を翻弄。
初回こそ、1番・中山翔と3番・岡﨑幸広にヒットを許すものの序盤はストレートで押すピッチングで都立北豊島工を抑え、都立深川が主導権を握る。すると、3回には9番・田口颯人の犠牲フライ。5回には相手のエラーが重なってさらに2点を追加。7対0と都立深川がリードを広げる。
整備明けの6回、都立深川の関端は先頭の井出をサードゴロに仕留めるも、1番・中山に一、二塁間へしぶとく打球を飛ばされ内野安打。3番・岡﨑には逆方向に打たれ、二死一、二塁。ここで4番・池田を迎えるも、力のあるストレートで空振り三振。ピンチを脱する。
最後は2番手・大橋亮太が都立北豊島工を3人で抑えてゲームセット。7対0の7回コールドで都立深川が勝利した。
■開催期間:2019年7月7~7月27日(予定)
■組み合わせ表【2019年 第101回全国高等学校野球選手権大会東東京大会】
■展望コラム【【東東京大会展望】二松学舎大附の夏三連覇を阻むチームは現るか?東東京大会を徹底解剖!】
試合後、都立深川の高橋順監督に試合を振り返ってもらうと、「前半は浮足立っていましたが、後半から守備から攻撃につなげることができました。あと、点差がついても雑にやってしまうと次につながらないので、『すべて初回のつもりでしっかりやろう』と選手に伝えました。うちは守備からリズムを作るチームなので、そういったところができたのはよかったです」と収穫を口にした。
そしてエース・関端の投球を聞くと、「(関端は)初回はボールがベルト付近に浮いていたので、打たれて浮足立っていました。ただ低めに決まりだしたらリズムを作れる。もう少し下半身が安定してくれば、初回から高めに浮くことなく膝元に投げることができれば縦の変化球も活かすことができるようになると思うので、そこが課題ですね」と次の試合を見据えたコメントを残した。
そのエース・関端は、「緊張感ある夏の大会で、去年ベンチ入りしたことを生かして緊張せずにスムーズに入れた良かったですが、追い込んでからボールが浮いていました。上のレベルではそこは通じないので課題です」と収穫と反省を語った。昨夏は背番号15でベンチに入ったが、投げることなく都立小岩に敗れた。昨夏を通じて「スタミナ強化はもちろんですが、ボールのスピードと切れを上げること」を意識するようにした。
スピードと切れを上げるために、現在はなるべくバッターの近くでボールを切るようにリリースすることを心がけている。その関端のフォームはスムーズかつ重心を乗せた投球フォームが印象的だが、それを可能にしているのは歩幅だ。「入学時は投球フォームが悪くて、手首だけで投げてしまっていました。その結果、肩を怪我してしまいましたので、重心を落として体全体で投げられるようにしました」
そこで踏み込んだ瞬間に重心を下げることを意識しだした。それを実現するために、走りこんで下半身を強化したことで、1年生の夏から歩幅を4歩半から5歩半から6歩に広がったことで、下半身を使えるようになった。結果、重心を落とすことと、しっかり前へ運べるようになったことでバッターの近くでボールをリリースができるようになった。
「次は追い込んでから高めに浮くことなく低めを攻めること。あとは内と外のコースを使って幅広く攻められればと思います」と次戦への意気込みを語った関端。
マンションに囲まれたところにグラウンドがあり、スパイクも金属バットが使うことができず内野を中心に練習。練習試合の時に連携の確認をするなど、限られた環境で普段練習を重ねてきた都立深川。次なる相手、強打の足立学園にどんな戦いを繰り広げるのか、注目だ。
■開催期間:2019年7月7~7月27日(予定)
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文=編集部