初勝利を挙げた山下舜平大、ウエスタン2位の安打数を記録する来田など将来有望なオリックスのルーキーたち
高校時代の山下 舜平大(福岡大大濠)
セ・パ交流戦が終了し各チームとも65試合ほどを消化した。もう少しでシーズンの折返しとなるこの時期までに、多くの新人選手たちが一軍デビューを飾っている。
佐藤 輝明(阪神)や早川 隆久(楽天)に目が行くが、その他の選手たちはどのような状況なのだろうか。各チームの新人選手たちのここまでを振り返ってみたい。
セ・パ交流戦を制しパ・リーグでも首位に立ったオリックスだが、ここまではルーキーの一軍起用は多くない。
投手ではドラフト6位の阿部翔太(酒田南高→成美大→日本生命)が4試合に登板したのみとなっている。現在28歳のオールドルーキーである阿部は4月28日に一軍昇格を果たした。その2日後となる4月30日に訪れたプロ初登板は打者ひとりをしっかり抑え0.1回無失点と結果を出す。しかし、そこから3試合連続で失点を喫し5月8日に登録を抹消された。それ以降は一軍昇格を果たせていない。
野手では育成5位の佐野如一(霞ヶ浦高→仙台大)が、支配下指名選手たちよりも早く一軍デビューを果たしている。オープン戦で5試合の出場ながら打率.364(11打数4安打)と結果を出した佐野は、3月23日に支配下登録を勝ち取り開幕一軍入りを勝ち取る。しかし一軍では10試合(スタメン2試合)の出場でノーヒットとあたりが出ず、4月11日に登録を抹消された。
二軍ではドラフト1位の山下舜平大(福岡大大濠高)が、高卒ルーキーということもあり投球回数は多くないものの、順調に登板数を重ねている。
6月23日の中日戦では5回1失点(自責0)の内容で初勝利をマークした。山本由伸や宮城大弥と高卒の若手投手が早い段階から一軍で結果を残しており、山下にも期待がかかってくる。
ドラフト4位のアンダースロー・中川颯(桐光学園高→立教大)はすでに22試合に登板し防御率1.37と結果を出した。開幕前は先発起用の可能性もあったが、ここまでは中継ぎ起用のみとなっている。
野手陣ではドラフト2位の元謙太(中京高)、同3位の来田涼斗(明石商)がともに58試合に出場。元は打率.107(178打数19安打)と打撃面で苦戦している。一方の来田は打率.263(209打数55安打)とまずまずの数字を残し、フレッシュオールスターゲームの出場者にも選ばれた。中川拓は捕手というポジションもあり、ここまで4試合の出場にとどまっている。
<2020年ドラフト指名選手>
※育成ドラフトは支配下登録された選手のみ
1位:山下舜平大(福岡大大濠高)
[一軍]出場なし
[二軍]8試合(27回) 1勝4敗 防御率5.33
2位:元謙太(中京高)
[一軍]出場なし
[二軍]58試合 打率.107(178打数19安打) 1本塁打 14打点
3位:来田涼斗(明石商)
[一軍]出場なし
[二軍]58試合 打率.263(209打数55安打) 1本塁打 18打点
4位:中川颯(桐光学園高→立教大)
[一軍]出場なし
[二軍]22試合(19.2回) 2勝2敗 防御率1.37
5位:中川拓真(豊橋中央高)
[一軍]出場なし
[二軍]4試合 打率.286(7打数2安打) 0本塁打 0打点
6位:阿部翔太(酒田南高→成美大→日本生命)
[一軍]4試合(3.2回) 0勝0敗 防御率7.36
[二軍]7試合(12回) 1勝0敗 防御率3.00
育成5位:佐野如一(霞ヶ浦高→仙台大)
[一軍]10試合 打率.000(8打数0安打) 0本塁打 0打点
[二軍]43試合 打率.252(115打数29安打) 3本塁打 14打点
※数字は2021年6月24日終了時点
(記事:勝田 聡)