昨秋の滋賀準V・立命館守山は未だ自粛中。3年生へ「最後までしっかりした姿を見せて欲しい」
立命館守山の練習模様(*写真は冬場の取材から)
戦後初となる、夏の甲子園中止を受けて、全国各地で独自の代替大会についての話し合いが続いている。未だ検討中のところが多いが、滋賀県もその中の1つだ。その滋賀県で昨秋準優勝の成績を残したのが、立命館守山だった。
活動再開は6月22日を予定しているが、それまでは活動を自粛。3月上旬から自粛が始まり、1週間程度は一時的に練習ができたが、それ以外活動を自粛しているためチームとしてほとんど活動ができていない現状。「他校と比べても長いかもしれないです」と秋武祥仁監督は電話取材で語る。
秋武監督は現在、周りの環境の違いも考慮して、練習は選手たちの自主性に任せている。立命館守山では普段の練習から個人練習の時間を増やし、自分で考えて課題と向き合うようにさせてきた。そこで養った自主性を活かして、自粛期間を過ごしているのだ。
また普段からアプリを通じてコミュニケーションを取っていたため、現在も継続して取り組むことで直接会ってやり取りができないが、文章を通じてコミュニケーションを取っている。「限られた環境で選手たちは頑張っています」と選手たちの努力を秋武監督はきっちり受け取っている。
しかし20日、今夏の甲子園の開催中止が決まってしまい、秋武監督はその日の夜にオンライン上ではあるが、すぐにミーティングを開いた。
「3年生の中でも、半分は覚悟できていたようなのですが、もう半分はやり切れないような表情をしていました。秋は県大会で準優勝で、あと一歩だと思って冬場の練習をやってきたので、少し酷な結果になってしまいました」
秋武監督もかける言葉を必死に探し、伝えたことは2つ。1つは3年生の最後の舞台を必ず用意すること。そしてもう1つが、最後までしっかりした姿を見せて欲しいという想いだった。
「オンラインでの授業終わりに話を聞いても、主将を中心に『最後まで僕たちはやります』と言ってくれています。残された1、2ヶ月での立ち振る舞いに大いに期待をしていたので、責任をもってやり切ってくれると思っています」
立命館守山の活動再開は6月22日の予定となっている。滋賀県の代替大会開催の可否は6月5日に決まる予定だ。
(取材:田中 裕毅)
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