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【春季四国大会逸材紹介・愛媛編】松山商の「ザ・コントロールマシン」林颯太と済美の「クレバーな2年生左腕」田河悠斗に注目!

2024.04.23


松山商・林 颯太投手(左)と済美・田河 悠斗投手(右)

4月27日(土)四国4県から全8校が集い、愛媛県松山市の坊っちゃんスタジアムで開幕する春季四国地区高校野球大会。ベスト8躍進の阿南光(徳島1位)や広陵(広島)に食い下がった高知(高知2位)といったセンバツ組の他にも各校に好選手が数多くいる注目の大会となりそうだ。
そこで「高校野球ドットコム」では参加8校ぞれぞれの注目選手を1名紹介しつつ、各校の最新情報も採り入れた特集を組むことに。今回は秋春連続で愛媛の頂点を極めた松山商と秋県16強からの躍進で春愛媛県大会準優勝の済美を紹介する。

愛媛・松山商 名門復活への扉開く「ザ・コントロールマシン」

林 颯太(3年・投手・右投右打・176センチ76キロ・えひめ港南リトルシニア出身)

23年ぶりの聖地帰還へ機運が高まり続けている名門・松山商。その屋台骨を支えるのが最速143キロ右腕の林 颯太である。

入学時から最速144キロ右腕・大垣 奏真投手(3年)と共に周囲から高い期待を受けてきたが、この春は「並進運動などのチェックポイントが自分で理解できるようになった」と、制球力と勝負強さが格段に向上。

140キロ超のストレートと「自信を持てる球種になっている」と語る130キロ前半のカットボールを駆使して、中予地区予選・県大会全5試合に登板して計38回2/3分・613球を投げ被安打35・28奪三振・四死球わずか10で5失点・自責点4、防御率0.93。まさに四国屈指の右腕に成長した。
大野 康哉監督も「堂々と投げられている」と全幅の信頼を置くザ・コントロールマシンが昨秋、阿南光吉岡 暖(3年)の前に膝をついた四国の舞台でいかに成長した姿を示すのか。地元・松商ファンの大声援に後押しされ、春目標の「四国大会1勝」へ向けて林はリベンジの舞台に挑む。

そんな林は打っても18打数7安打5打点、打率.389と大車輪の活躍。チーム打率.252に終わった打線がリードオフマンの片桐 広翔(3年・二塁手)、主将・女房役の大西 利来(3年)を中心にいかに林の負担を軽減できるかが、勝敗を分けるカギとなる。

愛媛・済美 回転数高きストレートで敵を斬る!ヤング済美をけん引するカミソリ左腕!

田河 悠斗(2年・投手・左投左打・169センチ68キロ・広島佐伯リトルシニア出身)

春季愛媛県大会ではスタメン9人中4人が2年生、さらに四国大会では1年生の森 勇琉捕手が背番号「2」で初回登録されるなど、下級生の台頭が著しい済美にあって、その旗手役となっているのが2年生左腕の田河 悠斗投手(2年)だ。

「県外強豪との練習試合でもよく抑えていた」と田坂 僚馬監督も振り返ったようにストレートの球速は130キロ前半ながら回転数が高く、120キロ前後のチェンジアップ、スライダーに加え、時には80キロを切るスローボールまでカウント球として活用するクレバーさが持ち味。

この春は中予地区予選・愛媛県大会全6試合に登板し31回を投げ29奪三振、7失点・5自責点で防御率1.45と飛躍の時を迎えた。カミソリのような切れ味を持つ小柄な左腕は、来る四国大会で県大会で15四死球とやや乱れた制球力を整え、ベスト4に進出した2018年以来の夏聖地到達への足かかりを築きにいく。

一方の打線は県大会6試合でチーム打率.282ながら51安打中、中村 昂太(3年・一塁手)が坊っちゃんスタジアムライトスタンドへ放ったホームラン含む12本が長打。全国レベルの好投手に対峙した際に、どのような化学変化を示すかにも注目したい。

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この記事の執筆者: 寺下 友徳

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