Interview

中学2年の3月までサッカーも、野球歴わずか1年で141キロ右腕へ成長したスーパー中学生・原 玄瑞は明秀日立へ

2023.03.25

中学2年の3月までサッカーも、野球歴わずか1年で141キロ右腕へ成長したスーパー中学生・原 玄瑞は明秀日立へ | 高校野球ドットコム
宇都宮中央ボーイズ・原 玄瑞投手

 3月下旬となり、能力の高いスーパー中学生の進学先が注目される季節となってきた。

 スーパー中学生の中で、異色の経歴を持った選手が栃木にいた。宇都宮中央ボーイズの原 玄瑞投手は、最速141キロをマークする投手だが、他の選手にはない経歴がある。実は、中学2年の2月まではサッカーをしていて、野球を本格的に始めたのは中学3年から。野球歴はわずか1年という逸材は強豪・明秀日立(茨城)に進学する。

 練習から一目で逸材だと分かる。178センチ、70キロと細身だが、しなやかな腕の振りから繰り出す直球にはキレがあり、キャッチボールからでも伸びのある球筋を投げ込む。

 中学3年から野球を始めたきっかけについて「中学校では、(ゴール)キーパーをやっていました。ただ人数が少なくて、試合ができなかったんです。野球をやってみたいなと」

 もちろん、野球に対する知識や、ルールの理解はあまりなかったため、周囲の勧めもあり、県内外の強豪校へ多く輩出する宇都宮中央ボーイズへ入部した。

 高い身体能力があった原はみるみると野球の技術を習得していき、昨秋には141キロをマークした。

 「試合で投げたときに計測しました。いつもより力が抜けて腕を振れていて、良い球は投げられたなと思ったのですが、まさか141キロが出ていたとは、驚きました」

 キャッチボールで意識していることについてこう語る。

「下半身のバランス、力感、指のかかりを意識しています」

 その言葉通り、無駄な力みがなく、伸びる球筋をキャッチボール相手に投げ込んでいた。

 高校の野球部の練習参加解禁は3月25日からになる。それまでは月曜日を除く週6回の練習をしていた。宇都宮中央ボーイズでの練習以外にも野球塾に通って投球練習やトレーニングを行い、準備をしてきた。打者として才能も高い原は両打ちで、取材日では右打席だけではなく、左打席でも柵越えを記録した。

 明秀日立に行くきっかけについては「練習試合を見に行った時に、明秀の野球に魅力を感じて、声を掛けていただいたので、そこに決めました。」と語る。

 わずか1年で急速な成長を見せた原はここまで携わった指導者の方へ感謝の思いを口にした。

「指導してもらっている方がとても熱心で、お世話になっているので、高校で結果を出すしか恩返しの方法がないので、高校でも頑張れるように練習しています」

 目指すは世代No.1投手。異色の経歴を持った原は、高校で「投手」として騒がれる存在を狙う。

(取材:河嶋 宗一

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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