目次

[1]声を聞いて集めて導き出した新ミットの形
[2]新ミットに搭載された新機能
[3]信頼される捕手を目指すなら

新ミットに搭載された新機能



號シリーズ

 率直にもらったユーザーからの声。もちろん、担当者として茂木さんのなかでも燃えるものがあったが、同時に目指すべき方向が見えてきたという。
 「ある程度使って頂いていることはヒアリングやデータでも分かっていましたが、こうした声を聞いてミズノの長い歴史で培った土台は変える必要はないと確信しました。その土台の上に選手に寄り添った機能を加えれば、チャンスがあると思いましたね」

 こうして、信頼される捕手のために必要だと思われる機能を、いくつもあった中から厳選して5つに絞り、號シリーズに搭載した。

・親指、小指の芯材を薄くする
⇒軽量感を出すために、これまでに比べて芯材を薄くした。これによってミットそのもののサイズがコンパクトとなるだけではなく、軽量になるため操作性向上にもつなげた。

・皮革の一新
⇒芯材を薄くしたことで落ちてしまった耐久性をカバーするために、これまでよりも耐久性に長けたハリ感のある皮革を採用。さらにミットの受球面の裏側に入れる帆布と呼ばれる素材の耐久性も高めた。同時にハリ感が生まれたことで、音が出やすいミットにも仕上がった。

・ウェブ先の強化
⇒これまでは皮革1枚だけだった指先に当て革で厚みと重量をプラス。耐久性の向上はもちろんだが、「クロスプレーの時に、ウェブ先で球が引っかかってこぼれにくいかは大事だ」というプロ選手の意見もあり、変更した。

・ミット内部、中指と薬指の指先部分にエンボス加工
⇒凹凸ができることで指先にミットが食い込みやすくなる。捕球時は薬指を起点とすることが多いため、エンボス加工で一体感が生まれたことで、操作性を向上させる。

・手首付近のヘリ革を加工
⇒汗の影響で固くなりやすいうえに、圧力が掛かりやすい箇所のため、最も破けやすい部分になっている。そこで、直接ミット本体と縫い付けずに、1度内側に逃がしてから縫い付けることで、破けにくくしている。



インタビューを受ける茂木結矢さん

 以上5点が、今回の號シリーズに標準搭載された新機能で、それらが組み込まれたミット型は3パターンに絞られた。
・B-D型(BIG - DEEP型)
⇒サイズが大きく、ポケットが深いので、がっちりと球をつかむ選手向け。巨人・大城卓三捕手(東海大相模出身)、中日・木下 拓哉捕手(高知高出身)が使用するミットに近い。

・M-R型(MIDDLE - REGULAR型)
⇒サイズ、ポケットともに中間なので扱いやすく、安心感がある。どんなプレーも安定させたい。捕手としてまだどんなプレーに重きをおきたいか決まっていない選手向け。広島・會澤翼捕手(水戸短大付出身)、ヤクルト・嶋基宏捕手(中京大中京出身)が使用するミットに近い。

・S-S型(SMALL - SHALLOW 型)
⇒サイズが小さく、ポケットが浅いので、素早い握り替えから送球する選手向け。楽天・炭谷銀仁朗捕手(平安出身)、ロッテ・田村 龍弘捕手(光星学院出身)が使用するミットに近い。

 ブランドアンバサダーの意見を聞き、数多く展開していた基本型を集約した結果3つとなったが、「お客様にもわかりやすく明記できればと思っています」と、ユーザーや、選手目線になって、伝わるようにアピールした結果だという。