目次

[1]鮮烈デビューだった1年夏の甲子園と自分の意識を変えた2年夏の甲子園
[2]西濃運輸の練習参加で、さらに守備レベルが向上


 世代屈指の遊撃手として名高い土田 龍空近江)。1年夏から正遊撃手の座を掴み、甲子園でも攻守にハイレベルなプレーを見せた。最後の夏に甲子園でプレーすることはできなかったが、既に今秋のプロ入りに向けて気持ちを切り替えている。

 最上級生となってからは主将となり、この1年間で心身ともに大きく成長した。今回は昨夏の甲子園を終えてから成長した点や最後の夏に向けた想いなどについて伺った。

鮮烈デビューだった1年夏の甲子園と自分の意識を変えた2年夏の甲子園


 2018年夏の甲子園、1年生ながらショートストップの座を獲得した土田は攻守で躍動。鮮烈なデビューを飾った。多賀章仁監督は1年生時の土田のすごさをこう語る。

 「1年生から甲子園の舞台を経験してしまうと、舞い上がって、張り切ってしまうなど、よそ行きの気持ちになることがありますが、彼の場合、どこでやっていてもやることは一緒という考えなのか、余裕を持ってノビノビとやっている様子を見ると、彼の天性のものかなと思います。
 やはり凡人にはない、素晴らしい部分かなと思います」

 度胸の強さを評価する。そして不動の主力選手へ成長した土田は2年夏も滋賀大会決勝で最後の打球を捌き、2年連続の甲子園出場に導いた。

 昨年の近江林 優樹(現西濃運輸)と有馬 諒(現関大)を軸に春の近畿大会を制するなど、全国上位クラスとのチームであると高く評価されていた。

 自信を持って臨んだ甲子園だったが、初戦の東海大相模戦では6失策を喫して、1対6で敗戦。土田も4回表に先制点となるタイムリーエラーを犯すなど、2失策と精彩を欠いた。

 「去年は3年生に迷惑をかけてしまった」と反省はしつつも、失敗も決してマイナスには捉えていない。昨夏に悔しい経験したことで意識の変化があったと話す。

 「あのエラーをして、取り組む姿勢も変わりましたし、守備への意識は変わりました。エラーをして引きずるのではなく、なんでエラーをしたのかをしっかり考えるようになりましたし、いい意味で成長できたかなと思います」

 有馬らが引退して最上級生になり、多賀監督は土田が主将向きの人間ではないことを承知の上で、あえて主将に指名した。その理由を多賀監督はこう語る。

 「彼をこのチームの顔にして、自覚と責任を持って取り組んでいくことが彼のこの先の成長にも繋がっていくだろうと思っていました。土田の成長度がチームの成長に比例するという考えでした」

 多賀監督は主将らしい行動よりも看板選手としてプレーでチームを引っ張ることを土田に求めていた。土田自身も「必死でプレーに集中してやっていました」とその要求に応え、秋の滋賀大会制覇に貢献。近畿大会では初戦で敗れたが、3安打を放ち、ここでも能力の高さを見せつけた。