第1105回 明石商を二季連続甲子園ベスト4に導いた水上桂が名捕手になるまで【前編】2020年01月30日

印刷する このエントリーをはてなブックマークに追加   

【目次】
[1]まずは必死でレギュラーを取ることを目指した
[2]明石商の正捕手を務める大変さ

 2019年、二季連続甲子園ベスト4入りの明石商。全国6勝を導いたのは、正捕手の水上 桂だ。2番打者として長打と粘り打ちを兼備した嫌らしい打撃で存在感を示し、そして1.9秒台の正確なスローイング、相手打者の弱点を徹底的についたインサイドワークなど捕手としての力量は高く評価され、侍ジャパンU18代表にも選出され、ワールドカップでは本塁打も放ち、評価を大きく上げた。

 この大会を機にプロ志望に切り替えた水上は東北楽天ゴールデンイーグルスから7位指名を受け、子供の時から夢だったプロ野球選手をかなえた。そんな水上はいかにして高校生でも指折りの捕手へ成長したのか。



(インタビューの様子を動画で見る)

まずは必死でレギュラーを取ることを目指した



インタビューに応じる水上桂

 水上の野球人生の始まりは、幼稚園年少から。野球をしていた兄・翔さん(大阪市立大)の影響で始めた。

 兵庫夙川ヤングでは投手などをポジションをこなし、中学では三田ヤングに所属し、2年生までショートをしていたが、最終学年では捕手を務めた。

 明石商進学するきっかけについて
 「まず狭間監督が有名な方でしたので、そういう方を学んでみたいという思いがありました。また、設備もすごいですし、明石商に決めました」

 明石商に決まり、水上は宝塚にある自宅を出て、明石商近くにあるアパートと下宿生活を始めた。

 入学すると、1年春の県大会からベンチ入りを果たす。水上にとっても驚きだったが、狭間監督は「もともと能力は高い選手でしたので、期待を込めてベンチに入れました」と振り返る。

 水上は「僕が入るということは入れないということは、入れない先輩もいます。そういう中で、まだ力もない中で入るというのは不安が多かったです。」

 それでもベンチ入りしながら、明石商の野球や狭間監督の姿を目にしたことは大きかった。
 「狭間監督は練習ではとても厳しい方なのですが、試合では良いプレーがあればしっかりとほめる姿を見れましたし、新鮮なことばかりでした」

 そして1年夏が終わり、新チームの練習が始まると、三塁コンバートが決まる。
 「突然でした。学校が終わって、練習場のボードに守るポジションを選手のマグネットを置くのですが、自分のマグネットがサードにおいてあって、びっくりしました」

 これも水上の能力の高さを評価して試合を経験させるためのコンバート。しかしレギュラーをつかむための練習は厳しいものだった。まず三塁手に入ってみて打球の速さが違う。それに慣れるために浦井佑介部長が放つノックにくらいついて、内野手としての守備力を高めていった。

 まず三塁手としてレギュラーに出場した水上は翌年には一塁手として甲子園に出場。八戸学院光星戦では2番ファーストとして出場し、4打数1安打2犠打ときっちりと仕事を果たしたが、初戦敗退。次回こそはセンバツで校歌を歌うことを目標に掲げ、新チームに入った。

【次のページ】 明石商の正捕手を務める大変さ

この記事についてTwitterでつぶやく この記事についてFacebbokに投稿する

プロフィール

井上広輝(日大三-埼玉西武ライオンズ)
水上 桂(みずかみ・けい)
  • 明石商-東北楽天ゴールデンイーグルス
  • ポジション:捕手
【関連記事】
第108回 履正社初優勝で幕が閉じた2019年の甲子園。注目15校の逸材の進路を公開【高校野球コラム】
第5回 センバツの要注目は来田、中森らの6名!ではブレイク候補だったドラフト候補17名は?【センバツ2020】
第242回 ドラフト候補期待度ランキングベスト20!1位に選ばれたのはあの選手!【ドラフト特集コラム】
第1140回 1年から名門・智辯和歌山の4番に座る徳丸天晴。目指すは高校通算50本塁打 【2020年インタビュー】
第1139回 センバツで見たかった世代屈指の剛腕・高橋宏斗(中京大中京)。なぜ圧倒的な投球をテーマにしているのか? 【2020年インタビュー】
第18回 津商業(三重県) 「打倒中京大中京」を掲げ冬を越す!【冬が僕らを強くする2020】
第30回 「元メジャーリーガー」のポリシーを受け継ぎ 草津リトルシニア(滋賀)が有望株を続々と輩出し続けられる理由【ネクスト球児~中学野球チーム訪問~】
第1118回 報徳学園のエース・坂口翔颯が目指す「圧倒」する投球。スケールと制球力を高めて夏こそ聖地へ 【2020年インタビュー】
第1105回 進学志望から一転。明石商の名捕手・水上桂(東北楽天)の野球人生を変えた日本代表の経験【後編】 【2020年インタビュー】
第1098回 ドラ1を現実化へ。世代を代表するスラッガー・来田涼斗(明石商)の課題 【2020年インタビュー】
中森 俊介(明石商) 【選手名鑑】
水上 桂(明石商) 【選手名鑑】
明石商 【高校別データ】
智辯和歌山 【高校別データ】
龍谷大平安 【高校別データ】
インタビュートップに戻る サイトトップに戻る

インタビュー