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- 赤坂諒(上野学園) 理想は勝てる投手。次なるステージで再び革命を起こす【後編】
第1079回 赤坂諒(上野学園) 理想は勝てる投手。次なるステージで再び革命を起こす【後編】2019年11月10日

【目次】
[1]冬場の投げ込み、そしてメリハリをつけたことが夏の快進撃に繋がった
[2]理想は勝てる投手であること
理想は勝てる投手であること

赤坂諒(上野学園)
こうして赤坂は夏の大会で創部12年というチームをベスト4に導く大活躍。夏の東東京を沸かせた剛腕は多くの野球ファンの記憶に残った。
赤坂にとっても今夏は忘れられない夏となったようだ。
「試合中もこれまで受けたことないような大歓声は聞こえていました。それが力になって最後踏ん張って投げられました。周りからも『おめでとう』とか『ありがとう』と言ってもらえて嬉しかったですね」
また上野学園での3年間を「仲がいいチームで、明るい雰囲気の中で楽しく野球が出来て、結果を残せたので良かったです」と納得の表情だった。
これからは大学に進学し、さらに己を磨く。
「武器はストレートですが、ただ速いだけなので打たれないストレートにしたいです。また、変化球も曲がらないですし、フィールディングもできていないなど、できないことが多いです。なので、1つずつ無くしてより勝てる投手になりたいです」
この勝てる投手という言葉こそ、赤坂が目指してきた投手なのだ。
「とりあえずチームが勝てれば何でもいいです。球速がどれだけ出ようが、悪口言われようがどうでもいいです。チームが勝てれば何でも良いんです」
そんな赤坂にとって、同世代ではあるが星稜・奥川 恭伸の姿はまさにそうだと語る。
「智辯和歌山戦みたいに最少失点に抑えて、みんなが打つのを信じて待つ。ピッチャーが抑えないと勝てないので、奥川君は理想に近いです。
やっぱり自分は投げるのが仕事なので、『守備は任せて』って感じなんです。なので、野手には打つことだけ考えてもらって、小さいチャンスをものにしてほしいんです」
ここまで少し柔らかい雰囲気を感じさせた赤坂だったが、この一言には強い意志を感じさせた。赤坂の本当の凄さはここにあるのだろうと確信させられた。
しかし最後に今後の目標を聞くと、また赤坂らしい答えを聞けた。
「自分はその時を頑張る人なので、頑張った結果として先に繋がればと思います。なので、今は全然ないです」
大学野球界で赤坂 諒はどんな進化を遂げるのか。そして学生生活最後の4年間を頑張った先にどんな答えを出すのか。彼の大学野球での活躍を祈りたい。
(取材=田中 裕毅)