153キロ到達の道程と「新たな決め球」



西純矢のストレートの握り

――そういった冬を超えて、ストレートの最速も153キロまで伸びました。

西  3月11日にブルペンで出したんですが、その瞬間は全く出た感覚がなくて投球後にコーチから「153キロ出たよ」と聞きました。「こんな感覚で出ちゃうんだ」という感じでした。

――そこも回転数がかかっているからだと推察しますが、そのようなボールを投げられた原因を西投手はどのように分析していますか?

西  実は2月のはじめに外部コーチからアドバイスを受けてストレートの握りを変えたんです。今までは親指を伸ばした状態でボールを握っていたのを曲げて、よりリリースで力を加えるようにしました。それによって回転数も付いてきていると思います。

――では、変化球について取り組んでいることはありますか?

西  今は縦横のスライダーにカーブ、フォークに加えてスプリットに取り組んでします。昨年の秋はボールになるフォークを手が出なくて見逃されることが多かったし、カウント球にもなって内野ゴロも取れるボールが欲しかったのでスプリットを練習するようになりました。練習試合でも内野ゴロが取れているので、いい感触だと思います。 

前田健太投手のような「コントロール」で夏の頂点を



ラストサマーに燃える西純矢(創志学園)

――目標とする選手はいつも前田 健太投手(ロサンゼルス・ドジャース)公言していますが、改めて自分が前田投手に近づくために必要なこととは?

西  「コントロール」ですね。ストレート、変化球、あとはフィールディング。決して苦手なわけではないですが、センバツ出場のかかった秋の広陵戦(中国大会準決勝)ではミスをしてしまったので……。

――では、最後に最後の夏への意気込みをお願いします。

西  岡山県のてっぺんを獲る為に、そして日本一になるために。自分が引っ張りながら全員野球をしていきたい。個人的にピッチング面で155キロは夏の目標にはしていますが、今はそれよりも回転数を上げること、いかにリラックスしてリリースで指にかかったボールを投げられるか。そしてセット時のピッチングを考えてきたい。

 あとはチームの守備はある程度安定してきたので打力アップ。自分も高校野球は投げるだけではないと思っていますし、恐らく夏は4番を打つことになると思っているので、勝負強い打撃や50メートル5秒9のスピードや冬に取り組んできた走塁面もうまく活かして、できることをすべてやってチームに貢献したいです。

――夏の目標達成、甲子園での躍動を期待しています。今回はありがとうございました。

西  ありがとうございました!

文=寺下 友徳