第883回 4番熊田任洋(東邦)はチーム一の求道者!経験を力に変える学習能力の高さ2019年01月18日

印刷する このエントリーをはてなブックマークに追加   

【目次】
[1]中学で全国クラスの選手に出会ったことで自ら努力する姿勢に変わった
[2]経験をモノにできる学習能力の高さを武器に強打の1番へ変貌

 ドラフト候補・石川 昂弥が注目されるが、もう1人、ドラフト候補に浮上する可能性を持った選手がいる。それが熊田 任洋だ。スピーディな遊撃守備に加え、高校通算15本塁打の長打力を武器にグラウンドで躍動するショートストップだ。取材を進めてみてとても努力家で意識が高い選手であることが分かった。どうやってそういう選手へ成長していったのか。これまでの歩みを振りかえりながら、進化の瞬間に迫る。

中学で全国クラスの選手に出会ったことで自ら努力する姿勢に変わった



ティーバッティングをする熊田 任洋(東邦

 こだわりが深い。
 12月某日の東邦の東郷グラウンドのこと。この日のチームのメニューはローテーションで回っていた。その中でもひときわ真剣な表情を取り組んでいたのが熊田だ。ティーバッティングには様々な種類に取り組み、1球1球、フルスイングを行っていく。その姿はまるで求道者のようだ。チームメイトからも一番こだわりが強いと評される熊田の姿勢はどのように築かれていったのか。

 小学校時代、熊田は愛知一宮ボーイズ時代では投手と捕手を兼任。岐阜青山ボーイズでは入団当初も捕手を希望していたが、それぞれのポジションでノックを受けていたら、遊撃手の適正を評価され、遊撃手にコンバートする。

 だが最初はゴロを取ることに苦労し、エラーを連発する日々。必死に練習を重ねるが、守備は中学3年間で自信が持てるものができなかった。だがボーイズリーグ中日本ブロックの関係者は熊田の攻守にわたる能力を高く評価していた。そんな中で、熊田を努力家にさせるエピソードがあった。

 熊田は中日本選抜として第17回鶴岡一人記念大会に出場。この大会は東日本、中日本、関西、中四国、九州の全国5ブロックが選手を選び、8月下旬に2日間にわたって行われる大会で、ボーイズでプレーする選手にとっては大きなアドバンテージになる大会だ。

 熊田は中学3年間で岐阜県内でもなかなか勝てず、憧れだった鶴岡選抜だったが、自分でも驚きの選出だったという。ここで得られたものは大きかった。

 「ハイレベルな選手が多くて良い刺激になりましたし、優勝した関西ブロックの選手たちは打撃レベルが全く違っていて、もっとやらなければいけないと思いました」

 それから熊田は高校入学まで懸命に打撃練習、守備練習をこなした。うまくなるためにはどうすればいいのか?を深く考えるきっかけになった。またボーイズ日本代表として2016世界少年野球大会に出場。数多いボーイズチームの中の16人に選ばれたのだから当時から才能が際立っていたが、熊田は「自分はまだまだ」と自分の実力を客観視していた。

 そして進学先は東邦を選択。2016年夏、劇的な試合となった東邦vs八戸学院光星の試合を見て、「東邦でやりたい!」と決断した。東邦で通用する選手になるために練習に精が出た。

 「ボーイズのコーチから特守を受け続けて、上達できたと思います」

 東邦に入学すると、上級生のレベルや同期・石川 昂弥の打撃を見て、レベルの違いを実感するが、熊田は「自分の意識次第で上達すると思いました」とすぐに行動に移す。

 「バッティングは、自分で考えて分からなかったら、素直に他の人に聞いてみたり、アドバイスをもらったりして、いろんな引き出しを持つようにしています。守備では、今の時期だと基礎練習をやっているんですが、コーチに教えられたことを意識して、練習が終わってから守備の動画を観たりして勉強しています」

【次のページ】 経験をモノにできる学習能力の高さを武器に強打の1番へ変貌

この記事についてTwitterでつぶやく この記事についてFacebbokに投稿する

プロフィール

熊田 任洋
熊田 任洋(くまだ とうよう)
  • ポジション:遊撃手
  • 身長:174センチ75キロ
  • タイプ:右投左打
  • 東邦
【関連記事】
第1024回 戸田懐生(東海大菅生ー徳島インディゴソックス)甲子園での成長 【2019年インタビュー】
第54回 ベスト4で唯一、完投なし。なぜ中京学院大中京は3人以上の継投をするチームになったのか?【101回大会特集】
第960回 第1試合から第4試合まですべて激戦!展開が読めない準々決勝4試合の見所【大会展望・総括コラム】
第48回 ケガをきっかけに速球派サイドに!山田怜卓(八戸学院光星)はチームに欠かせない絶対的なリリーフエースとなった【101回大会特集】
第956回 星稜vs智辯和歌山などすべてがハイレベルな3回戦4試合!準々決勝に勝ち進むのは?【大会展望・総括コラム】
第950回 機動力よりも長打力!高校野球ドットコムが選ぶU-18代表【野手編】【大会展望・総括コラム】
第1023回 そのスイングはまるで福留孝介。そして父を超えるセカンドを目指す! 黒川史陽(智辯和歌山)【前編】 【2019年インタビュー】
第1010回 豪快かつ緻密な「二刀流」!村田 龍哉投手兼三塁手・徳島商(徳島) 【2019年インタビュー】
第1006回 コントロールで生きる!自身のスタイルを確立させた大阪桐蔭時代 田中誠也(立教大)【前編】 【2019年インタビュー】
第956回 「野球を愛する純粋な高校生」目指すは見るものをワクワクさせる野球選手 山田紘太郎(西尾東)【後編】 【2019年インタビュー】
東邦vs広陵 2【第91回選抜高等学校野球大会】
石川 昂弥(東邦) 【選手名鑑】
熊田 任洋(東邦) 【選手名鑑】
東邦 【高校別データ】
東邦音大二 【高校別データ】
東邦大東邦 【高校別データ】
八戸学院光星 【高校別データ】
インタビュートップに戻る サイトトップに戻る

インタビュー