第836回 考え方1つで結果は変わる。伊藤裕季也を急成長させた立正大の4年間2018年11月14日

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【目次】
[1]伊藤を変えた坂田監督の出会い
[2]伊藤を救った4年生たちの存在

 平成最後の神宮大会。大学の部を制したのは立正大だった。試合を決めたのは4番・伊藤裕季也。今大会は2本塁打4打点の活躍で優勝に貢献した。そんな伊藤の4年間を振り返っていく。

伊藤を変えた坂田監督の出会い



抱き合う伊藤裕季也と小郷裕哉

 まさにスターというべき一打だった。立正大vs環太平洋大の一戦。3対4の1点ビハインドで打席に立ったのは4番・伊藤裕季也(4年・日大三)。伊藤は一発を狙っていた。

 「この場面で打つのが自分の仕事。小郷(裕哉)が出塁してくれていて、小郷は足がある選手。ストライクを取りに行くと思いました」
 読みはズバリだった。初球のストレートを振り抜くと、打った瞬間、伊藤は「手ごたえはありました」と本塁打を確信した伊藤は右手を突き上げ、大きく喜びを表した。

 そして9回裏、最後の打者を空振り三振に打ち取ると、立正大ナインはマウンド上で歓喜の輪を作った。そして最後、整列に向かう伊藤の目は潤んでいた。
 「今までずっと苦しい日々だったので、それを思い出しました」
 この4年間、伊藤はどんな成長を描いたのだろうか。日大三時代、レギュラーとして出場して活躍するようになったのは3年夏から。立正大へ入学を決めたとき、前評判の高さは同学年のエース・釘宮 光希が高かった。今年の6月、日本代表を決める候補合宿で伊藤に話をしたとき、「自分がこんなところに入れるとは全く想像していませんでした」と振り返る。では、何が伊藤の成長をもたらしたのか。



伊藤裕季也の打席の様子

 「考え方だと思います」と語る伊藤。その考え方という部分を教えたのが坂田精二郎監督だ。シダックス・セガサミーで捕手として活躍した坂田監督。シダックス時代は野村克也監督の下でID野球を学んだ坂田監督から学んだことは多かった。
 「高校時代の自分は漠然と練習をしていたところがあります。大学に入って思ったのは頭を使って練習をしないとうまくならないということ。坂田監督からいろいろなことを教わって、変わりましたし、考え方1つで、結果にも表れるようにもなりました」

 確かに成績を振り返っても、2年春にレギュラーを獲得した伊藤は3年春には打率.343、1本塁打、9打点の成績を残し、二部優勝を経験している。釘宮同様、立正大に欠かせない選手へ成長した。

 そして3年秋、一部昇格すると、「一部で戦っていく中で、プレッシャーもあった」と語るが、打率.268、2本塁打、5打点と結果を残し、主将に就任した。

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