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- 山川 穂高選手(埼玉西武ライオンズ)「まずはストレートを100パーセント打てる選手になろう」【後編】
第442回 山川 穂高選手(埼玉西武ライオンズ)「まずはストレートを100パーセント打てる選手になろう」【後編】2016年10月09日

【目次】
[1]高校生はストレートが打てればいい結果が生まれる
[2]手の位置が決まればすべてうまくいく
埼玉西武ライオンズの山川 穂高選手の独占インタビュー前編では、中部商時代の高校野球の取り組みから、自身のテクニカル論を語っていただきました。後編でも、まだまだ山川流のバッティング論をお届けします!
高校生はストレートが打てればいい結果が生まれる

山川 穂高選手(埼玉西武ライオンズ)
――まずは山川選手が、高校生たちに改めて伝えたいことはどんなことですか?
山川:中部商に帰ったときに聞かれることがあるんですけど、高校野球ではストレートが打てればほとんど打てると思います。
――カーブとかも?
山川:プロと違って高校生の変化球を投げる割合は低いので、見逃していいんですよ。高校生は真っすぐが打てればいい結果が出るはずです。プロの一軍は逆に、変化球を打って何ぼです。
――大谷 翔平(日本ハム<関連記事>)でも5割近くは変化球ですね。
山川:半々なので。サファテ(ソフトバンク)もあれだけ速い球を持っていても最後は変化球じゃないですか。プロは速いのを見せて最後は落としたり曲げたりですけど、高校野球は、甲子園を見ていても多いのは真っすぐですよね。150キロぐらいを投げるピッチャーがいたら、もうほとんど真っすぐですね。だから金属で打つ高校生は変化球をうまく打つという考えはしなくていいと思います。真っすぐを100パーセント強く振れる状態で待てれば、高校生レベルの変化球だったら僕が高校のときは対応できました。高校最後の大会は5割ぐらい打って、そのほとんどは真っすぐです。だから、まずはストレートにどれだけ強いかじゃないですか。
――また山川さんのバッティングに戻りますが、今年の第1号は二木 康太(ロッテ)の内角いっぱいのストレートを打ってますよね。
山川:はい、僕のバッティングは自分でも独特だと思ってるんですけど、内角は手が先だと思ってるんです。
――足は関係ない?
山川:足は関係ないと思っています。手だけで十分。内角がきたと思って腰を回してからバットを出すと差し込まれるんです。内角はきた瞬間にパーンと左手で(払うようなアクションをする)。逆に外角は右手です。でも中村さんは足で打つ人なんです。
――だから中村選手の方が脱力しているように見えるんでしょうか。
山川:そうですね。中村さんは手がこういう状態で(構えた位置から動かない)一定のスイングをします。僕はここをこう使うので(大きくテイクバックを取る動きする)中村さんとは違います。森 友哉(関連記事)に聞くと「インコースは腰」と言うんですよ。ターン、回転で打つと。大阪桐蔭出身者はそうなのかなと思うんですけど、でも浅村さんの打ち方を見ていると、どっちかというと手かなと思うんですけど。
――メヒアのアドバイスがちょっと話題になっていますけれども、メヒアはどんなことをアドバイスしてくれるんですか。
山川:僕はイメージでは全部レフトに打ちたいので、そっちの方がヒットにしやすいと思っているんですけど、メヒアは練習では右中間に強く打った方がいいと。メヒアは僕とタイプが一緒と考えていてくれていて、ピッチャーは外の変化球で入ってインコースを見せてまた外の変化球で攻めてくるから、いつも引っ張りにかかっていると外が遠く見えるから、肩の開きを抑えて、引っ張るにしてもこっちの肩(左)を開かないでこの状態でバーンとレフト方向へ飛ばせと。
――それはすばらしいアドバイスですね。
山川:そうですね。それができるのは、結局腕の力とか体に力がある人だけかなと思います。

- 山川穂高(やまかわ・ほたか)
- 埼玉西武ライオンズ
- 経歴:中部商-富士大-埼玉西武ライオンズ
- ポジション:内野手
- タイプ:右投げ右打ち
- 身長体重:176センチ100キロ
- 生年月日:1991年11月23日
- 上記データは掲載時のものとなります。