今年はホームランを打つ確実性を身に付けたい
アマチュア球界随一の「飛ばし屋」としてプロの門を叩いた柳田も、1年目はプロの厳しい洗礼を受けた。ウエスタン・リーグではいきなり本塁打王になるも、1軍での出場は6試合にとどまった。
「プロ(1軍)はスゴイです。大学の時は全部打ちにいっても打てる感じなんですが、プロは同じようにいったら絶対打てないですから。球は速いし、キレはあるし、コントロールもいい。変化球も大学とはレベルが違う。大学生の感覚のままでプレーしていたら、まるで通用しませんでした。今振り返ると(なんで打てないんやろか)程度の気持ちだったから、ダメだったんだと思いますね」
この1年目のオフにプエルトリコのウィンターリーグに派遣され、「そこで22試合に出場と、得難い経験ができたのも(飛躍の)足掛かりになった」が、大きかったのは、「2年目の途中から秋山 幸二前監督が1軍で68試合に起用してくれて、場数を踏めたこと」だという。
「1軍での試合経験を重ねるうちに、どんなボールが来るかイメージできるようになったんです。バッティングはああせえ、こうせえと言われて、その通りにやっても打てるようにはなりません。打席に立ってみないと分からない部分もありますからね。僕の場合、経験させてもらって打てるようになった感じでしょうか」
失敗も失敗で終わらせず、次への糧とした。「まずは失敗しないとわからない。大事なのは失敗してから」と捉え、「打てなかった時も必ずその映像をチェックし、いろいろな練習をしながら、自分のイメージとのズレを修正したんです」
昨年の大ブレイクはこうした積み重ねの結果なのだろう。