<令和7年度 春季戦東海地区大会:津田学園(三重)7―4中京(岐阜)>◇24日◇1回戦◇津球場公園内野球場
開催地三重県の1位校津田学園は、エース桑山 晄太朗投手(3年)が注目されている。球速は、最速149キロを計測したこともある快速投手である。ただ、佐川 竜朗監督は、県大会優勝を決めた後に、「夏を見据えたとき、桑山一人では勝ち上がっていって厳しいでしょうから、夏までには桑山に続く投手を作り上げていくことを一つの目標としている」と、語っていた。この大会も、そんなプロセスの一つと捉えている。そんなこともあって、この日の先発マウンドを担ったのは、鈴木 太陽投手(3年)投手だった。
岐阜県大会2位の中京は、県大会では準々決勝で県岐阜商を下してベスト4進出し、準決勝でも岐阜第一を下すなど、岐阜県4強のうちの2強を相次いで倒しての決勝進出だった。しかし、決勝では、昨夏の優勝校でもある岐阜城北に敗れて2位校となった。部員82人。「忍耐力、闘争心、徹底力」をチームのテーマとして取り組み、守備からリズムを作って、攻撃につなげていくという戦い方である。打線も強力だ。
試合は津田学園が2回に1番田中 寛久選手(3年)のタイムリーで先制するが、中京も3回、打線が2巡目となったところで、津田学園の先発・鈴木投手を捕まえ、3安打に相手失策もあって3点を奪い逆転。
中京の先発・鈴木 悠悟投手(2年)は、3回と4回、6回に3者三振で斬って取る好投で、7回までに13三振を奪った。一見すると軽く投げているかのようにも見えるが、球のキレは鋭く、球速も145キロをマークするなど、スピードもある。見た目以上に、球そのものが生きているのだろう。それに、ほとんどの打者に対してストライクから入っていき、早いタイミングで追い込んでいって、有利なカウントから投球していっているというのも、この好投の要因にもなった。
津田学園も当初は佐川監督が「この日は登板しないでおいてもいい」と思っていた桑山投手を7回に投入した。桑山投手の打順は3番。8回に一死一、二塁という場面で桑山投手に回ってきた。そこで左越三塁打を放って、2者が帰り1点差となった。
1点差でどう転んでいくかわからない試合展開のまま、試合は9回に突入。ここで、先頭の伊藤 璃空選手(3年)の二塁打から、津田学園はバント安打と内野ゴロで同点とし、さらに暴投や、幸運な二塁打などでこの回4点を奪って逆転に成功した。その裏は、桑山投手がしっかり3人で抑えて逃げ切った。
佐川監督は、「一つのミスで点を失って流れを渡してしまうということを経験したし、その逆もありました。スクイズの失敗もありましたが、それは私の采配ミスということですからベンチで選手に謝りました。監督のミスを取り返そうと、9回に選手たちは狙い球を自分たちで定めていって逆転してくれました。終盤の粘り強さも出ました」と、喜んでいた。
中京は、7回まで4安打1失点の好投だった鈴木投手が8回に捉えられた。藤本 貴久監督としては継投のタイミングを見定めていたところだったが、結果的に9回まで引っ張ったところで掴まった形になってしまった。
なお、この日は天気予報でも午後からは大雨ということが報じられていたということもあって、第二試合は中止ということが伝えられていた。
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