<令和7年度春季関東地区大会:桐生第一10×-9東亜学園>◇18日◇ノーブルホームスタジアム水戸

 3時間を越える熱戦を桐生第一がサヨナラ勝ちで制した。

 両校合わせて33安打の激闘は劇的な幕切れとなった。10回裏、3点のリードを許した桐生第一は松島 桜介内野手(2年)、の二点適時打で追い上げると、続く打者がつないで一死一、二塁のチャンスを作った。ここで公式戦初出場となる大塚 蓮央外野手(2年)が打席へ。今泉 壮介監督も「調子がよかったので、勝負どころだと思って思いきりにかけた」と、代打送ると5球目を弾き返し、左翼の頭を越すサヨナラ打となった。

 殊勲打の大塚は入学後初のベンチ入り。練習試合で特大の一発を放つなどアピールを続け、今大会でチャンスを掴んだ。

「今までベンチに入れず、悔しい思いもしてきた。その気持ちがわかるからこそ、今回スタンドにいる選手の分まで頑張ろうと思いました」

 初めて選手として聞く声援に「絶対に打ってやるという気持ちになった」と仲間の思いをバットに乗せた。

 指揮官も「チームはけして力があるわけではない。勝ち越されても、粘り強く我慢していこうと話していた」と選手たちを鼓舞し続けた。「『最後は気持ち』と選手も口にしていた。そこが結果につながった」と終盤の粘りを称えていた。