【仙台六大学】 仙台大開幕3連勝!「中1以来」4番抜擢の1年生・今野悠貴が3安打で打率.727
<仙台六大学野球春季リーグ:仙台大4-0東北学院大>◇27日◇第3節1回戦◇東北福祉大
仙台大は昨年春、秋ともに初戦で黒星を喫した東北学院大に4対0で勝利し、先手を取った。打線は初回に2番・平川 蓮内野手(3年=札幌国際情報)の犠飛で先制すると、その後も着実に加点する。投げては先発の左腕・渡邉 一生投手(3年=日本航空/BBCスカイホークス)が自己最速タイの151キロを計測するなど、速球主体の投球で相手打線を圧倒し、9回2安打2四球10奪三振無失点で大学入学後初の完封勝利を挙げた。
仙台大は打線を大幅にテコ入れした。中でも大きな変化が1番と4番の入れ替えだ。開幕2戦目で1番を打った今野 悠貴内野手(1年=東陵)が4番、4番を打った平野 裕亮外野手(4年=山村学園)が1番に座った。平野は初回の第1打席で先制点につながる三塁打を放ち、今野は3安打をマーク。ともにバットで期待に応えた。
今野は試合開始の約2時間前、球場へ向かうバスの中で「中学1年生の頃に一度だけ打たせてもらった」という4番に抜擢されたことを知り驚いた。試合が近づくにつれプレッシャーも感じたが、普段から森本吉謙監督に言われている「何番にいても自分のバッティングを崩さないように」との言葉を思い出し、「緊張だけで終わらせるのはもったいない。4番という打順を楽しもう」と試合に臨んだ。
高校時代から打席で心がけているのは「初球から狙いにいく」積極的な打撃。4番に座ったこの日もいつも通り早いカウントからバットを振り、3安打を飛ばした。これで開幕から3試合連続マルチ安打となり、打率はリーグトップの.727(11打数8安打)まで上昇。今野は「率直に嬉しい。このままの状態をリーグ戦が終わるまで維持したい」と手応えを口にし、指揮官も「打順が変わることで雑音が入らなければいいなと思っていたけど、関係なく結果を残してくれた」と目を細めた。
地元は仙台大の所在地である柴田町に隣接する大河原町。幼少期から仙台大硬式野球部の部員と交流する機会があり、「ここで縦縞のユニホームを着てプレーしたい」と希望を抱いていた。時を経て、憧れの場所へたどり着いただけでなく、早くもブレークを果たした。絶好調のスーパールーキーが、1年春から快音を響かせ続ける。
(取材=川浪康太郎)
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